それどころか、
正確に伝えようとすればするほど、
言葉は「真相」から遠ざかる。
例えば、
京都府警は1日、酒に酔った女子大生(当時19歳)に集団で暴行したとして、京都教育大(京都市伏見区)4年の●史容疑者(25)(同)ら男子学生6人を集団準強姦(ごうかん)容疑で逮捕した。
発表によると、6人は2月25日午後9~10時頃、京都市中京区内の居酒屋で開かれた合同コンパで、酒を飲み、正常な判断ができない状態に陥った女子大生を、同店内の空いていた個室に連れ込み、集団で乱暴した疑い。調べに対し、●容疑者を除く5人は「合意のうえだった」などと否認している。(1日付、読売新聞夕刊)
この記事から想像される状況は、
どのようなものだろうか。
教育大学
学生
未成年
飲酒
集団
強姦
読者の想像に委ねたその時点で、
この記事は「真相」から離れている。
事実を厳選する誠実さが、
かえって読者をステレオタイプな想像に落とし込む。
報道のジレンマだろう。
本来、
「大学」という社会が解決すべきことだったのに、
出来なかったということか。
「逮捕」という、
警察が放った公権力の、
その凄まじさを感じる。
ネット上は「誹謗中傷」と「罵詈讒謗」の雨あられと化した。
前途ある学生7人を飲み込んだ渦。
それが彼らに残した傷の大きさを思う。
もちろん、
ぼくが真相を知っている訳じゃぁない。
でも、
繰り返すが、
この記事は「事実」ではあっても、
「真相」ではない。
それは断言できる。
●嫌な6月始めになった。
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