2009年6月5日金曜日

無力

久し振りに近所のドトールへ行き、
「1Q84」を読んでいたら、


「慢性的な無力感はひとを蝕み損ないます」


というセリフに当たった。

「蝕む」っていう表現が、
とても「言えてる」と思った。

例えば、
「孤独」のもたらす苦痛は、
何か力学的な感じがして、
耐えることができそうだが、
「無力感」の害悪は、
バイ菌のごとく心を侵食し、
いつの間にか骨抜きにされるイメージがある。



「耐える」から「慣れる」へ。



確かにこの世の中、
耐えてばかりでは生き辛すぎる。
何事にも慣れることは、
長生きの秘訣かもしれない。

そして幸いにも人間は、
大抵のことには慣れることができる。



しかし、
実は無力感に心が蝕まれているのに、
慣れたと思い込んでいるだけかもしれない。
それぐらいなら、
「オレは耐えている」と感じられる方が、
マシだろう。

「耐える」は意志だが、
「慣れる」は一種の麻痺だ。

「仕方ない」と口で言いつつも、
諦めることに慣れたくはない。

●色々考えていたら、結局ドトールには3時間もいた●間もなくこのブログも1年になる。タイトル変更を検討中。

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