ようやく「グラン・トリノ」にたどり着いた。
泣いた。
感極まったというのではなく、
ラスト近く、
気づいたら涙が流れていた。
焦った。
エンドロールが終わるまで、
席を立てなかった。
かつてない経験だ。
ありふれた物語だ。
切りつめて言えば、
「遠くの身うちより近くの他人」ということだ。
朝鮮戦争に従軍した元米軍兵士と、
隣に越してきたアジア人との触れ合い。
「俺は迷っていた、人生の締めくくり方を。少年は知らなかった、人生の始め方を」
宣伝文句から、
結末はある程度予感できた。
にもかかわらず、
クリント・イーストウッド監督の手にかかると、
これほどの名作になってしまう。
淡々としているのにスピーディー。
平凡だけど退屈ではなく、
ラフなのに雑じゃない。
悲惨かつユーモラス。
予想通りの展開だけど、
事は常にぼくの半歩前を進む。
だから、
感情以前に、
心が勝手に泣いた。
このぼくがねぇ。
自分に感心した。
●映画館で見れてよかった。それにしても、俳優のほとんどがほとんど無名。にしてこの作品。●ジェイミー・カラムが歌う主題歌がまた素晴らしい。これはイーストウッドの息子の作品という。でもYouTubeで見るとネタばれする恐れあり●大失態。「静観」で「立命館大」と書くところを「立教大」と誤った。また処分ではなく指導だった。完全な事実誤認。一部表現を直しました。
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