2009年6月3日水曜日

一線

宇宙から見た地球に、
国境線はなかったと言ったのは誰だったか?

地球に限らず、
森羅万象、
本来線引きされているものなどない。
人間が便宜上線を引くだけだ。

あちらとこちら。
ONとOFF。
勝者と敗者。
昨日と今日。
有罪と無罪。



だけど実際のところ、
ぼくらの周りには、
線引きできないものの方が圧倒的に多い。

幸せか不幸せか。
暑いか寒いか。
高いか安いか。
空腹か満腹か。
好きか嫌いか。
YESかNOか。

すべて人の心のありようである。



真相は誰にもわからない。
100人いれば100の真相がある。
それは、
人の心に線引きが出来ないからにほかならない。

にもかかわらず、
人は人の行為でもって、
心に線を引かねばならぬ場面があり、
それを、
「判断」や
「けじめ」や
「審判」と呼ぶ。
その時、
大なり小なり心は引き裂かれる。

それが自分の心ならいざ知らず、
他人の心を、
他人の行為でもって引き裂く痛みは、
一体だれが感じるのか。

引き裂いた心を、
一体だれが癒せるのか。



●「1Q84」の1巻を中古で、2を紀伊国屋で買った。なんてこらえ性のない男かと思う。

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