2010年2月13日土曜日

評価

「崖の上のポニョ」(宮崎駿監督)の録画をやっと観た。

「少しだけ」と思いながら、
結局気付けば終わっていた。


まず、
アニメーションの素晴らしさに感嘆する。
その点、
これが超一級の作品であることは間違いない。

そこを押さえた上で、
映画としての評価は複雑だ。


宗介の家族はなぜ名前で呼び合うのか?

リサの車の運転はなぜああも荒いのか?

子どもにインスタントラーメンはなぜか?

フジモトって何者?

最後の方の巨大な海の精みたいな女性は何?

トンネルでポニョが魚に戻りかけるのはなぜ?

「結界」や接近してきた月の意味は?


見ている端から次々に謎がわいて、
物語に集中できない。

恐らくそれぞれ意味があって、
それは最後まで観ればある程度わかるのだろうと思っていると、
いきなり終わってしまった。

そういう意味で消化不良感が否めない。


ネットで調べてみると、
「進化」とか「受精」とか、
なるほどそういう解釈があるのかと、
感心させられることが多かった。

ただ、
そう説明されないと分からないということは、
ぼくの基準では決してよい作品とは言えない。


子ども目線で見るなら一回でも十分わかる。
というより素直に感じられる。

でも大人目線で見るなら、
つまり理解しようとするなら、
何回か見直す必要がある。

子どもかものすごい頭の良い大人か。

そのどちらかでないと、
十分楽しめないのではないだろうか。

そういうのは、
「奥が深い」とは言わず、
「不親切」と正しく指摘すべきだろう。

宮崎作品でも「もののけ姫」とかは、
普通の大人が自然に引き込まれる魔法がかかっていたと思うのだけど。


絵は丁寧。

脚本は雑。

酷だけど、
そういうことになる。


あと、
ポニョは可愛いのだけど、
アラレちゃんとかぶり過ぎてない?

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