2010年2月23日火曜日

明日

aikoの「戻れない明日」について、
おととい書いてから、
ずっと考えている。

考えれば考えるほどこの言葉、
騙し絵を見ているような不思議な感覚になってくる。


彼女がこのタイトルをつけた理由は、
彼女自身が述べているように、

「覚悟を決めて明日を迎える”ことを違う言葉で表現しようと思って」

ということだが、
それはどういうことだろうか。


「明日」とはそもそも先にあるものだから、
「戻れない」のは論理的に当然だと、
そう理解すれば身も蓋もない。

そうではなくて、
「明日」には戻りたくても戻れないという風に考えればどうなるか。

あるいは、
「明日に戻る」つまり「先に戻る」とはどういうことか。

もっと言えば、
「戻る」とはどういう意味か。

goo辞書にはこうある。

(1)ある場所から離れて、再びもとの場所に帰り着く。また、もとの場所の方向へ引き返す。帰る。
(2)持ち主や本来あった場所に返される。
(3)以前の状態に再びなる。旧に復する。



ちょっと方向を変えて考えてみよう。

明日は何もしなくても生きている限りやってくるけど、
その明日の時点から再び今日には絶対に戻れない。

だから「戻れない明日」の戻れないというのは、
「引き返せない」という意味にとれる。

明日になれば今日には引き返せない。
時間は一方通行だと。


例えばタイムマシンで過去に戻って、
そこにいる自分に会えば、
様々なことを言ってやりたくなるだろう。

では未来の自分に会えたとしたらどうだろう。
その自分が「残念だけどもう戻れないんだよ」と言ったら、、、

かなり怖い(笑)


●こういう新しい感覚を呼び覚ます言葉づかいは新鮮だし、芸術的だなぁと思う。

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