2010年2月15日月曜日

欠片

最寄り駅にわが家が借りている、
自転車置き場は2階にある。

12段の階段があって、
自転車はその横の坂を押して上る。

その階段の7段目の隅に、
苔がモッサリと生えている。

なぜか7段目だけ。

きっと雨水が適度に溜まり、
日当たりの具合なんかも、
苔にとって適しているんだろう。

とにかくその苔は、
自転車を押して上がる時に嫌でも目に入る。

この3年ほど、
恐らく1000回以上見てきた。
春夏秋冬、
雨の日も晴れの日も。

そしてすっかり愛着がわいてきた。


今日も同じように自転車を押していると、
愛しい苔が何とも無残に荒らされていた。











何とかしてやりたいと思ったけど、
電車の時間が迫っている。
といって見殺しにはしたくなかった。

ぼくは散らばった苔の欠片の一つを咄嗟に手に取り、
通勤用のバッグに押し込んだ。

そのままでは枯れてしまうと電車の中で気付き、
大阪に着いてから、
いつものドトールに寄って紙おしぼりをもらい、
そこに水を含ませて苔をくるんだ。


さっき帰宅してみると、
苔の欠片はドトールの紙おしぼりをの中で、
まだ緑色を保っていた。

懐中電灯片手に庭石の隅に指で穴を掘り、
そっと植えた。

ちょうど雨も降っていて、
いい具合にいったと思うのだが、、、


この移植が成功すれば、
何かいい事が起きる気がする。


●ドトールに寄る時間があるなら、荒らされた苔をもう少しなんとかすればよかったと、今気付いた。馬鹿だなぁと思う●「愛子の母親でよかった」。子ども冥利に尽きるだろう。上村は惜しかったけど、たぶんあれが実力なのだろう●OLIMPICが形容詞だと初めて知った。名詞として使うには、OLIMPICSと、「S」を付けるのが正しい(らしい)。

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