2011年6月6日月曜日

眼力

出勤前、
いつものドトールに寄って、
奥の長椅子席に座ると、
左隣にトートバッグが。

その席には、
たぶん50歳代と思われる、
いかにもサラリーマンではなさそうな「チョイ悪」風な男性と、
連れの女性が向かい合わせに座っていて、
どうやらトートは男の持ち物らしい。

一瞬で気に入った。

こういう物を見抜く眼力には自信がある。

サイズといい質感といい、
最近探している出勤用のバッグにピッタリだ。

一体どこのブランドだろう。

気になって仕方がない。

とはいえ、
バッグの方には女性が座っており、
しかもその女性は生足を組んでいる。

まじまじと見るわけにもいかず、
仕方なく写真に撮った。
















念のため断わっておきますが、
あくまで主眼はバッグですから。

しかしながら、
撮った写真を拡大してみても、
どこにもブランド名は記されていない。

こりゃ直接尋ねるしかないか。

そう思ったのだが、
二人は熱心に話しこんでおり、
割って入れる雰囲気でもない。

そうこうしている間に、
会社に行かなきゃならない時間になった。

あきらめて席を立ったちょうどその時、
女性がトイレのため中座した。

これぞ天の助け。

やっぱりこのバッグとは縁があるんだ。

意を決したぼくは男性に尋ねた。

「すごくカッコいいバッグですけど、何ていうブランドですか」

男性は突然の質問に一瞬戸惑った風だったが、
落ち着いた口調で丁寧に教えてくれた。







「あぁ、これユニクロですよ」






自分の眼力を恥じるべきか、
ユニクロのデザイン力を褒めるべきか。

いずれにせよ教訓は、
カッコいい人が持てば何でもカッコいい、
ということだ。

●聞くは一時の恥とは言うけれど、、、まぁネタにはなったからよしとしよう。

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