3月18日、
スカイツリーが目標の643メートルに達していたと、
録画していたNHKのドキュメントを見て初めて知った。
634メートルの世界一高い自立式電波塔。
あの地震でもたぶん大丈夫なんだろうと思っていたが、
実はそうでもなかったらしい。
あの塔の構造はシャーペンのようなものだ。
展望台がある本体部分がシャーペンの胴体で、
そこから上の「ゲイン塔」と呼ばれる約140メートルの電波塔が芯。
建て方もまさにシャーペン。
胴体部分を作ったあと、
あらかじめ地上で作られたゲイン塔を、
ニョキニョキとジャッキアップさせたという。
精度はミリ単位であり、
番組では「巨大な精密機械」と表現していた。
震災が起きたのは、
ジャッキアップの大詰め作業中だった。
不安定なゲイン塔は揺れに揺れたという。
結果的には大丈夫だったから、
この塔の耐震性が図らずも証明されたということらしい。
ジャッキアップの過程では、
ゲイン塔が回転するという不測の事態も起きた。
日本最高の技術者があらゆる側面から検討したが、
原因はわからずじまいだったという。
たかが電波塔を建てるだけでも、
そんな訳のわからないことが起きていたのだということに、
いささか驚いた。
日本は科学立国だと、
何となくそう思い込んでいるけど、
原発事故の推移を見ていても、
実際のところはどうなんだろうと首をかしげる。
アメリカが月に人を送ってから半世紀近くたっても、
有人宇宙船さえ作れぬ国である。
高速鉄道事故でたたかれている中国でさえ、
4年も前に実現させている。
日本人宇宙飛行士は何人も誕生したけど、
有人宇宙飛行船の計画はない。
エネルギーも食料も自給率は低く、
自衛隊はあるものの、
実戦経験はもちろんゼロに等しく、
おまけに政治は三流以下。
中国を嗤う前に、
ぼくらはもう少し身の程を知った方がよさそうだ。
●プロフィールの写真を若い頃のものに変えてみた。セピアだぜ。
●プロフィールの写真を若い頃のものに変えてみた。セピアだぜ。
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