2011年8月10日水曜日

正論

関西電力が、
長期運転休止中の火力発電所5基を、
再稼動させる方針を決めた。
定期点検入りする原発の代替なのだが、
大規模補修が必要で、
来年の夏に間に合うかは不透明だそうだ。

震災があって福島原発が大事故を起こしてから、
5ヶ月近くたって、
今頃何を馬鹿なこと言ってんのと、
言うのはたやすいが、
彼らはそんなに馬鹿ではない。
というよりむしろ、
我々庶民よりははるかに(ズル)賢い。

彼らは同時に猛暑が復活して、
電力供給が逼迫しているとも喧伝している。
つまるところ、
彼らは独占供給している電力をタテに、
庶民を脅しているのである。
原発を再稼動させないと、
大変なことになりますよと。

一私企業のこんな横暴を前に、
マスコミはただ彼らの「脅し文句」を、
ハイハイと垂れ流すばかり。
ご丁寧に彼らの作った「でんき予報」のマークまでつけて。
「報道災害【原発編】」(上杉隆、烏賀陽弘道著、幻冬舎新書)にならえば、
これは報道ではなく広報である。
批判精神の欠片もない。

震災、
津波、
原発事故の報道を、
第二次世界大勢時のそれと比べる人が、
意外に多いことに勇気づけられる。
70年前と同じ過ちを、
ぼくら日本人は現在進行形で行っている。
黙っていることは、
加担しているのと同じだ。

しかし残念なことに、
そうした「正論」が「大本営発表」でかき消される状況もまた、
70年前と同じである。
当時との決定的な違いはネットの存在であるが、
まだまだネット上の言説は、
既存マスメディアが作り上げた信用を凌駕するには至っていない。

いかがわしい、
胡散臭い、
眉唾物。
決定的正論は、
時としてそんなゴミくず言説の中にある。
ゴミかそうでないか。
見極める目が大切だ。

菅総理の退陣がいよいよ迫っていると、
大マスコミがやっきにあおっている。
もっとも当のご本人はその気はないようだが。
(KANーFULL BLOG)

0 件のコメント:

コメントを投稿

遺志

30日は親父の13回忌だ。 あーそんなになるのか、 と言うのが率直な感想。 親父が亡くなる直前、 僕は酒を辞めた。 復職して最初のボーナスが出た日、 入院していた病院に行って報告した。 もう親父はかなり弱っていて、 ほとんど喋れなかった。 でも...