アームルストロング船長は水葬が希望だったらしい。
確かビンラディンも水葬だったよな。
理由は全く違うけれど、
水葬を選んだのは墓が記念碑的に扱われるのを避けるためだろう。
日本で水葬を望む人はどれぐらいいるのだろうか?
散骨して欲しいっていうのは、
亡き親父もよく言ってたけれど、、、
高倉健主演の「あなたへ」(降旗康男監督)を観てきた。
ずばり、
先日のプロフェッショナルを見たのがきっかけ。
健さん81歳だってことに驚き、
こんなテレビ出演までしてプロモーションしているんだから、
映画館で観ないと失礼でしょ、
というのが動機だ。
平日の夕方ということもあってか、
劇場はガラガラ。
公開後しばらくたってるしなぁって、
あんまり考えずに観たんだけど、
見終わってガラガラにはわけがあると得心した。
つまんないわけじゃない。
難解っていうのとも違う。
しいていえば説明不足。
妻に先立たれた男が、
妻の遺言に従って、
妻の故郷へ散骨に行く。
物語の骨格はそういうことなんだけど、
刑務所の教官をやってる健さん演じる主人公と、
田中裕子演じる亡き妻とのなれそめが、
そもそもわかりにくい。
故郷にたどり着くまでのエピソードは、
まぁいいとして、
散骨を済ませたあと、
なぜ主人公が刑務所を退職する決意をするのか、
そこんとこがよくわからない。
だいたい、
事前の情報がなければ、
あの封筒の中身が退職願だと気づいたかどうか?
というか、
妻の散骨という筋と、
退職を決意するという筋が、
どうリンクしているのかがよくわからなかった。
あと、
予告編なんかで使われていた、
主人公が写真館に飾られた妻の幼い頃の写真を見て、
「ありがとう」ってつぶやく場面。
映画で観た人はわかると思うけど、
あの場面はやけに唐突で、
なんで写真館をたずねるのかが、
まったく不明。
多くを語らず、
一を聞いて十を知るべきかもしれないけれど、、、
大前提として、
高倉健と田中裕子が夫婦という設定が、
映画に入り込めない第一の原因だったように思う。
主人公の年齢がいくつなのかわからないけれど、
81歳の健さんが演じるのはいくらなんでも、
無理がありすぎな気がした。
もちろん、
81歳とは思えぬ外見なのは言うまでもないけれど、
でもやっぱり歩き方とか、
どうしても隠せぬももがある。
吉永小百合もそうだけど、
「高倉健」のような、
存在と役柄をかぶらせるタイプの役者としては、
やはり実年齢マイナス10歳までが限度ではなかろうか?
もし次作があるなら実年齢に相応しい、
その年齢でないと出来ないような、
イーストウッド監督みたいな役をやっていただきたいな。
●綾瀬はるかはよかった(笑)