2012年9月11日火曜日

散骨

アームルストロング船長は水葬が希望だったらしい。

確かビンラディンも水葬だったよな。

理由は全く違うけれど、
水葬を選んだのは墓が記念碑的に扱われるのを避けるためだろう。

日本で水葬を望む人はどれぐらいいるのだろうか?

散骨して欲しいっていうのは、
亡き親父もよく言ってたけれど、、、



高倉健主演の「あなたへ」(降旗康男監督)を観てきた。

ずばり、
先日のプロフェッショナルを見たのがきっかけ。

健さん81歳だってことに驚き、
こんなテレビ出演までしてプロモーションしているんだから、
映画館で観ないと失礼でしょ、
というのが動機だ。

平日の夕方ということもあってか、
劇場はガラガラ。

公開後しばらくたってるしなぁって、
あんまり考えずに観たんだけど、
見終わってガラガラにはわけがあると得心した。

つまんないわけじゃない。

難解っていうのとも違う。

しいていえば説明不足。

妻に先立たれた男が、
妻の遺言に従って、
妻の故郷へ散骨に行く。

物語の骨格はそういうことなんだけど、
刑務所の教官をやってる健さん演じる主人公と、
田中裕子演じる亡き妻とのなれそめが、
そもそもわかりにくい。

故郷にたどり着くまでのエピソードは、
まぁいいとして、
散骨を済ませたあと、
なぜ主人公が刑務所を退職する決意をするのか、
そこんとこがよくわからない。

だいたい、
事前の情報がなければ、
あの封筒の中身が退職願だと気づいたかどうか?

というか、
妻の散骨という筋と、
退職を決意するという筋が、
どうリンクしているのかがよくわからなかった。

あと、
予告編なんかで使われていた、
主人公が写真館に飾られた妻の幼い頃の写真を見て、
「ありがとう」ってつぶやく場面。

映画で観た人はわかると思うけど、
あの場面はやけに唐突で、
なんで写真館をたずねるのかが、
まったく不明。

多くを語らず、
一を聞いて十を知るべきかもしれないけれど、、、

大前提として、
高倉健と田中裕子が夫婦という設定が、
映画に入り込めない第一の原因だったように思う。

主人公の年齢がいくつなのかわからないけれど、
81歳の健さんが演じるのはいくらなんでも、
無理がありすぎな気がした。

もちろん、
81歳とは思えぬ外見なのは言うまでもないけれど、
でもやっぱり歩き方とか、
どうしても隠せぬももがある。

吉永小百合もそうだけど、
「高倉健」のような、
存在と役柄をかぶらせるタイプの役者としては、
やはり実年齢マイナス10歳までが限度ではなかろうか?

もし次作があるなら実年齢に相応しい、
その年齢でないと出来ないような、
イーストウッド監督みたいな役をやっていただきたいな。

●綾瀬はるかはよかった(笑)

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