2013年11月27日水曜日

旅券

年が明けたら、
消化してない慰労休暇をとるようにと、
厳命されている。

2週間近くあるので、
この際、
海外旅行でも行ってやろうか、
などと思いながら、
そういえば、
と確認したら、
パスポートの有効期限が切れていた。

前回取得したのが1999年。

10年有効にしたことだけ覚えていて、
てっきりまだ有効期間だと思っていたのに、、、

4年も前に失効していたとは。

この4年間、
海外旅行だなんて、
考えたことがなかったわけじゃないけど、
パスポートを確認したのは、
初めて。

13年前の自分の顔写真に笑った。

なんと、
白黒。

なんで白黒にしたんだろう?

たぶん、
その方が写真写りが良いと、
思ったからだったような、、、?

1999年といえば、
米の同時多発テロもないころ。

入国スタンプを見ると、
モルジブに行くために取得したのだ。

モルジブへダイビングに行った。

あそこは天国のようだった。

そうそう。

それは10年の慰労休暇を使ったのだ。

珊瑚礁で囲まれた、
エメラルドグリーンの海上コテージに泊り、
部屋の中から海中が見える仕掛けがあって、
そこからは熱帯魚が見えたっけ。

あれは確かに天国みたいだった。

天国を見た事はないけれど。

その後、
同じパスポートには、
ヘルシンキの入国スタンプもあった。

あれはフィンランドにオーロラを見に行ったのだ。

マイナス30度とかいう信じられない世界で、
ユニクロダウンが十分機能したことに驚いた。

いやいや、
それよりオーロラを見たこと、

いやいや、
それよりオーロラを見るために車で走り回ったこと。

いやいや、
体は到着したのに荷物が届いていなくて慌てたこと。

犬ぞりが意外に面白かったこと。

なんだかしょーもないことの方がよく覚えている。

それにしても、
色々ありすぎた13年間だった。

同級生なんかと会うと、
昔も今も変らないなと思うけど、
やっぱり13年間でぼくは大きく変わったような気がする。

何が、
というと具体的には言えないのだけれど、
やっぱり天国から地獄に堕ちて、
それでもなんとか這い上がって今がある。

その経験は、
ぼくの中では大きいウエイトを占めている。

失ったものも大きかったけど、
得たものも大きかった。

13年前のまま、
挫折を知らないでいたら、
今の自分はもっとイヤな男になっていただろう。

涙の数だけ強くなれるよ。

それはZARDの歌。

あるいは先日、
人から聞いた言葉。

人は泣かないと化けることはできない。

それも言えてる。

来年海外に行くかどうかはわからないけど、
とりあえず、
パスポートだけは再び取得しようと思った。

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