2008年12月24日水曜日

極意

去年の今頃、
あれほど自信満々に、
打撃の極意をつかんだかのごとく話していたイチローが、
一年後の今、
何を語るのか。

22日BS「MLB群像」の録画を楽しみに見た。

つかんだと思っていたものが、
実は違ったと、
素直に認めていた。

イチローほどの人でも、
そんなことがあるのかという思い。
と同時に、
やっぱり打撃に極意なんかないんだと、
その方が面白いよなと、
納得した。




生身の人間と対峙するスポーツや芸術において、
「絶対」の極意など、
あるとしたら逆につまらないではないか。

仮に打撃の極意があるとして、
それをイチローが本当につかんだなら、
そりゃ沢山ヒットを打って、
素晴らしい成績を残すだろう。

でも、
それはもはや彼にとって「当然」のことであって、
見ているこっちはドキドキもワクワクもしない。
イチロー自身だって、
そうなったら野球がつまんないだろう。

この辺は、
将棋の「解」を出すコンピューターの話と通じる。
「絶対」がないことこそ、
人間の魅力だ。




恐らく、
実際にあるのは、
極意そのものではなく、
理想を正しく設定する、
その設定力ではないか。

そして、
理想に対して正しい方を向く力。
これだって大変な能力で、
凡人が凡人である所以は、
何事においても、
間違った理想を追い求める点だと思う。

常に北を指す、
正しい方位磁石みたいなものを、
イチローはもっているから、
スランプという「闇」に落ち込むこともないし、
やっぱり「天才」なんだなと、
あらためて納得した。



北に何が待っているかはわからなくても、
北に歩き続けられるということは、
それだけでとてつもなくすごい。



●それにしても、イチローって、何でも格好つけたがるし、実際格好いいんだけど、それプラス何か笑えるんだよなぁ。いわゆる「ミスター長嶋」的●本年最後の「じゃず家」セッション。プロのジャズ歌手・ハービー・トンプソン氏が、何故がよくわからないが来ていて、歌が聞けた上に、ぼくの歌を直接ほめてくれた!最高のクリスマスプレゼントだった●作ったハンコを、セッション仲間のKちゃんの楽譜に無理やり押させてもらった。トンプソンさんにも、ぼくの楽譜に押して、メアドとともにお渡しした。来年は押しまくるゾ。

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