長嶋茂雄(ミスター)が、
奇行や迷言の宝庫なのは有名だ。
中でもぼくが一番好きなのは、
水戸黄門を欠かさず見るというやつで、
毎週8時前になると自宅和室に座布団を敷き、
一人正座して「鑑賞」するらしい。
で、
面白いのはここからで、
印籠を出す寸前になるとTVを消してしまうという。
「あとは同じだからいい」だって!
そのミスターはバッティングの指導も風変わり、
というか意味不明らしい。
「そこはバッと振れ」とか、
「ドーンと当てる感じ」とか、
要するに擬音語が多くて、
教わる方は何が言いたいのかわからないのだそうだ。
では、
ミスターは指導者失格なのだろうか。
なるほど、
「グリップの位置は方より3センチ上」とか、
「腰の回転は背骨を軸にして」とか、
教則本には「わかりやすく」書かれている。
「わかりやすく」というのは、
「誤解を招きにくい」ということなのだけど、
しかし恐らく、
この説明にはバッティングの肝心のところは欠落している。
その肝心のところとは、
言葉で表現するなら結局、
「ビシッ」とか、
「グイッ」とかにならざるを得ないんだと思う。
数学や物理なんかと違って、
体を使うことに関しては、
指導はすべてオーダーメイドしかありえない。
本で学ぶなら、
めいめい自分流にアレンジするしかない。
「正解」は自分の中にしかない。
●昔、岡八郎のギャグに、空手を通信教育で習うというのがあったけど、その面白さと同じことだ●ウォークマンが依然行方不明。仕方がないから同じ物を買おうとしたら、既に製造中止になっていた。新製品は機能満載だけど、ぼくには不必要なので、同じ物を中古屋さんで手に入れた。
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