フィギュアスケートの技に人名がついているのは5種類。
ジャンプの「ルッツ」「サルコウ」「アクセル」。
そしてご存知「イナバウワー」とあと一つ。
「ビールマンスピン」である。
片足を後ろに持ち上げて回るアレだ。
意外にもあの技、
最初から「芸術的」と認められたわけではなかった。
1977年当時は、
「アクロバティックで危険」とか、
「ポーズが大胆すぎる」とか、
好意的でない審判が少なからずいたという。
認めさせたのは観衆の支持だった。
採点は割れ続けたが、
皆が喜んでくれるからとビールマンは技を続け、
ついに「芸術的」と受け入れさせた。
女子選手で初めて3回転半を2度、
ひとつの演技で成功させた浅田真央。
そして彼女の最大のライバルであるキム・ヨナ。
彼女らもまた女王であり挑戦者だ。
いやむしろ、
女王であるためには挑戦者でなければならないというべきか。
若い女の子なら、
大観衆の前でみっともなく転倒してよいと思うはずはないし、
自分一人に注がれる視線に怖じ気づきもするだろう。
できれば無難に収めたいはずだ。
その妥協をはねかえし、
チャレンジする気持ちが尊い。
そうだキムのあの、
観衆を射すくめるような眼差しは、
真央の45秒のステップは、
押しつぶされそうな自分を奮い立たせる「意志」そのものだ。
振り返ってこのぼくは、
そんな風に何かに挑み続けたことがあるだろうか。
●スポーツ大陸の感想●ビールマンは五輪の金はとれなかった。でもプロの世界では長らく無敵だったそうだ●侍ジャパン、韓国にまさかのコールド勝ち。あっぱれ。以前はどんなスポーツでも、韓国は日本相手となると気合いが5割増しって感じだったけど、日韓友好が進んだのか今日はさほど感じなかった。あの先発、ニヤニヤしてたし。きっと国では大騒ぎだろう。
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