2009年4月8日水曜日

絶唱

越智順子さんの追悼アルバムを聞いた。
東京・吉祥寺のライブハウス「SOMETIME」で、
2007年10月に行われたライブ録音だ。

この店にはひとかたならぬ思いがあるということは以前にも書いた。
大学生で上京し、
当時好きだった女の子と始めて行った店だ。
確かオープン間がないころだったと思う。

4年前から一年間東京に出向していた時も何度か行き、
越智さんのライブも聞いた。
このアルバムの演奏は、
その約一年後に行われたものだ。

彼女の歌を聞いて改めて思うのは、
情感が本当に豊かだなぁということだ。
ピアノとベースをバックに、
伸びやかに、
そして包容力たっぷりに歌う。

技巧をこらすというより、
自分のハートと声とバックを信頼し、
会場のすべての人と同じ空気を共有しているという感じだ。

追悼アルバムだからだと先入観を持っているからだろうか、
「Bye Bye Blackbird」の「Bye Bye」の繰り返しと、
恐らく彼女のであろう口笛が胸を打つ。

さらに、
最後を締めくくる曲が「Goodby-Goodby」に見え、
聞いて初めて「Goody-Goody」だと気づいた。

素敵なエンディングだと思った。

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