茂みに何かがいる。
身の危険を察知した動物は、
とりあえず牙をむき、
唸り声を出して威嚇する。
でも、
茂みから出てきたのが仲間だったら、
牙をむいた顔を緩める。
相手に敵意はないことを示すためだ。
それが笑顔の起源なのだそうだ。
キムタクが「MR.BRAIN」で言っていたから、
たぶん間違いないのだろう。
人間には今も、
「野性」が色濃く残っている。
というより、
人間なんて、
「野性に理性の皮を被せただけ」というべきかもしれない。
男子プロテニスのロジャー・フェデラーが、
ウィンブルドン男子単を制した。
決勝戦の相手アンディ・ロディックは、
この試合大健闘、
フェデラーから2ゲームを奪って2セットを取ったが、
タイブレークで2セットを失った。
最後の最後、
唯一落したゲームが、
勝敗を決する第5セット第30ゲームだった。
フェデラーはグランドスラム大会15勝目。
ついにサンプラスを抜いて、
史上最強のテニス選手となった。
ボルグ
サンプラス
フェデラー
歴史的3選手に共通するのが、
「無表情」ということだ。
チャンスでもピンチでも、
喜怒哀楽をほとんど表わさない。
表情に出すということは、
相手に自分の内面をさらけ出すことだ。
勝負事では手の内をさらさないという意味で、
無表情は大切かもしれない。
しかし、
それ以上に大事な点は、
「野性」の部分である表情は、
理性にまで影響を与えるという事だ。
よく言われるように、
悲しいから泣くのではなく、
泣くから悲しいのだ。
悔しい顔をするから悔しくなる。
今日の試合に関する限り、
フェデラーとロディックの差は、
そのあたりにもあったように思う。
自分の中の野性を飼い慣らす。
いや待てよ、
でもそれじゃぁ、
自分の中に、
動物園を作るということか?
何だか嫌だな。
●いつもウィンブルドンの決勝になると、期末試験勉強をしながら見ていた日々を思い出す●天満「じゃず家」のセッションに。今月から第一日曜日にも行われることになった。
0 件のコメント:
コメントを投稿