パチンコ店にガソリンをぶちまけ火を放ち、
4人を殺した男の名が「素直」とは、
何ともやるせないが、
この事件は、
裁判員制度で下される初の「死刑」判決になるかもしれない。
なぜこんな事件を起こしたのか。
取り調べでも裁判でも、
男の「動機」探しが行われるだろうが、
分かりっこないし、
分かる必要もない。
「心の闇」という言葉は、
手あかがついて好きではないが、
人の意識について冷静に考えれば、
確かにそこは「闇」だと言える。
凶悪犯だけではなく、
人の心はすべて「闇」なのだということを、
ぼくはほとんど確信している。
ただ、
人生に絶望したのなら、
一人自殺すればよいものを、
他人を道連れにしようとする心理は、
ある程度解明できるかもしれない。
男は放火後、
しばらくの間、
紅蓮の炎を上げる店を見ていたという。
放火犯の典型的な行動だ。
その間、
男が覚えたであろうカタルシスを想像すると、
早く死刑にすればよいとも言えまい。
男の心中は今、
後悔より満足感の方が勝っているのではないか。
数人の人生を絶ち切った自分に酔っているかもしれない。
そんな思いを男にさせたまま、
死刑にしてはいけない。
殺してしまっては、
男はもう何も感じることはないのだ。
「死」を超えた紅蓮の苦しみを与えなければならない。
それは何だろう。
正気を保ったまま、
1分1秒でも長く苦しませる方法は。
どこにも逃げ場のない、
永遠の痛みは。
男に心底「殺してくれ」と懇願させ、
それでも尚生かし続けるには。
殺して終わりでは、
知恵がなさすぎるではないか。
●通勤途中の宝くじ売り場で、生まれて初めて「ロト6」を買ってみた。
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