NHKの「SONGS」に、
アリスが出ていた。
懐かしいのはもちろんなのだが、
彼ら3人の背後に、
当時ファンだったであろう、
おじさんとおばさんで埋め尽くされていたのには、
いささかげんなりした。
たぶんぼくと同世代だ。
小学校高学年から、
中学生ぐらいにかけて、
彼らの歌が立て続けにヒットして、
よく歌ったもんだ。
同じころ、
好きだったのが「風」というデュオ。
アリスを見ていたら、
なぜかこの歌を思い出した。
ささやかなこの人生
花びらが散ったあとの
桜がとても冷たくされるように
誰にも心の片隅に
見せたくはないものがあるよね
だけど人を愛したら
誰でも心の扉を閉め忘れては
傷つきそして傷つけて
ひき返す事のできない人生に気がつく
やさしかった恋人達よ
振り返るのはやめよう
時の流れを背中で感じて
夕焼けに涙すればいい
誰かを愛したその日には
例えばちっぽけな絵はがきにも心が動き
愛を無くしたその日には
街角の歌にもふと足を止めたりする
風よ季節の訪れを
告げたら寂しい人の心に吹け
そして巡る季節よ
その愛を拾って終りの無い物語を作れ
やさしかった恋人達よ
ささやかなこの人生を
喜びとか悲しみとかの
言葉で決めてほしくはない
大人びた歌詞だなぁと、
今更ながら思う。
1975年発売のこの楽曲は、
伊勢正三24歳ごろの作品だ。
そして、
その本当の意味もわからぬまま、
大声で歌ってた11歳のぼく。
いや本当は、
伊勢正三もぼくも、
そのころすでに、
「ささやかな人生」って言葉に、
何かを予感したのだろうか。
●置き手紙、なごり雪、22歳の別れ、あの唄はもう歌わないのですか。。。いやいや●ドキュメンタリ宣言を見て、石川遼の母が41歳だと知った。別に驚きゃしないけど、ぼくのささやかな人生は、息子のまま終わり、父になることはないのだと改めて思った●総選挙は8月30日に。8日は回避されたのは良かったのだが、おかげで夏休みが半分ぐらい吹き飛びそうだ●紀伊国屋に行って、今度こそ桐野夏生「IN」を買った。別の棚に、磯崎憲一郎「終の住処」が並んでいた。予言するが、間違いなく芥川賞を取るだろう。
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