2009年7月23日木曜日

計略

幸福実現党の宣伝カーを、
今日初めて見た。

これまで、
頭の中だけの存在だったこの政党を、
たとえ車とはいえ、
実際に目のあたりにして、
一言で、
酷い違和感を感じた。



この耳新しい政党の母体は、
大川隆法氏率いる「幸福の科学」。

宗教団体と選挙といえば、
オウム真理教や、
漫画「20世紀少年」の友民党を連想して、
吐き気をもよおす人もいるだろう。

しかし、
それら絵空事とは訳が違う。
最近の調査では、
立候補予定者は何と298人!

公明はおろか、
自民や民主をしのぐ数であり、
それだけでも驚異的なことで、
資金力がハンパではないことを証明している。



一体何を企んでいるのか。
党が目指すのは、
こんなことだと大川氏は言う。

この国の政治に一本、精神的主柱を立てたい。これが私のかねてからの願いである。精神的主柱がなければ、国家は漂流し、無告の民は、不幸のどん底へと突き落とされる。この国の国民の未来を照らす光となりたい。暗黒の夜に、不安におののいている世界の人々への、灯台の光となりたい。国を豊かにし、邪悪なるものに負けない、不滅の正義をうち立てたい。人々を真なる幸福の実現へと導いていきたい。この国に生まれ、この時代に生まれてよかったと、人々が心の底から喜べるような世界を創りたい。ユートピア創りの戦いは、まだ始まったばかりである。しかし、この戦いに終わりはない。果てしない未来へ、はるかなる無限遠点を目指して、私たちの戦いは続いていくだろう。

ぼくは宗教を否定しないし、
それで幸せになれる人はなって欲しいとも思う。

にしても「幸福の科学」というのは、
悪い冗談のようなネーミングだし、
この文章は危険だと直感する。

人の幸福など千差万別なのに、
それを科学するなんて。
ましてや「不滅の正義」「ユートピア創り」という表現を、
ぼくは生理的に受け付けない。

馬鹿馬鹿しいと切って捨てるのは容易い。
しかし、
政治に正面切って絡んでくるのだったら、
傍観を決め込むわけにはいかない。
そこいらの泡沫候補とは違うのだ。


知らなかったでは済まされない。


お寒い限りの夏祭り。
そのまんま東知事の出馬騒ぎに代わる、
新たな座興として、
しばし真面目に対峙しよう。


●大川氏自身が総裁として東京ブロック比例1位で出馬するそうだ。それはすなわち、少なくともこの人は当選するということだ●日蝕フィーバーでも書いておきたかったのだが。ちなみにぼくは寝てました。

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