2009年7月13日月曜日

注釈

競泳男子200㍍背泳ぎで、
アメリカのピアソルという選手が、
1分53秒08という記録をマークした。

堂々の世界新記録であるが、
日本記録には及ばなかった。

なぜこんな「ねじれ」が起きたのか。



日本記録は、
先日入江陵介が出した1分52秒86。

ところが、
この時入江が着ていた水着を、
国際水連が認可しなかった。

なら日本記録も取り消しかと思いきや、
こちらは日本水連が公認してしまった。
日本水連は注釈つきで、
今後も入江の記録を日本記録とする方針らしい。



スピード社の高速水着登場以後、
まるでプールの長さが変わってしまったかのように、
一流選手は、
「泳げば新記録」みたいな状態が続いている。

ルールや用具規則の改正で、
様々な競技がこれまで大なり小なり影響を受けてきたが、
これほど劇的な例をぼくは知らない。

「まるでドーピング」と言いたくもなる。



昔、
陸上の記録は手動のストップウォッチで計測していた。
それが機械式になってからしばらく、
記録は伸び悩んだ。

特に100㍍が顕著だった。

確か手動の方が、
スタートしてからストップウォッチを押すまでに、
0.1秒ほどのタイムラグがあって、
その分、
選手にとっては記録が「かさ上げ」されていたんだったと記憶している。
0.1秒といえば、
約1㍍の差だ。

一時は、
世界記録一覧に、
「※は手動式計時」みたいな注釈がついていた。
今、
世界記録の10傑はすべて機械式計時だから、
もうこんな注釈は必要なくなったけど。



でもこの例と今回の水着騒動とは、
根本的に問題の所在が違う。

「スピード以前」と「以後」に分かれるような、
ややこしい状態は早く脱して欲しいし、
そのためには、
全員同じ水着を義務付けるか、
裸で泳いでもらうしかない。



スポーツの良さは、
注釈なんか必要のない潔さだ。

注釈だらけの人生を送る人間にとっては、
なおさらである。



●都議選、自公が予想通り大敗。なのに14日解散説が急浮上してきた。すると投開票は8月8日が有力になる。そ、それだけはやめてくれー。その日は○○○○があるのだ!公明、反対せよ。

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