2010年6月13日日曜日

居候

夜明け前、
母が目覚めるころ、
ぼくは眠りにつく。

わが家は不夜城だ。

とはいえ、
わが家の維持管理および治安は、
母が一手に引き受けている。

ぼくは自室以外のことは、
ほとんど何も知らない。

ただの無能な居候だ。

できることはただ、
ヒヨドリや野良猫との攻防についての話を、
聞いてあげるだけである。


母によると、
先日はおっきなヤモリを一匹「処分」したそうだ。

「可哀そうやけど、この家に来たんが間違いやねん」

72歳。

蚊一匹逃さぬ非情の掟である。


そうかと思うと、
同じ日に庭で、
ホタルを見つけたという。

きっと信じてもらえないだろうと、
携帯で撮影しようと家に入っている間に、
逃げられたそうだ。

ホタルねぇ。

確かに季節的には合っているけど、
こんな住宅街にいるのかねぇ。


半信半疑ながら、
「ふーん」と驚いておいた。

居候のマナーとして。

●W杯、韓国強いなぁ。羨ましいなぁ。

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