2011年3月21日月曜日

端緒

昼ごろに起きると、
姉夫婦が来ていた。

話題は当然のことながら地震になったのだが、
阪神大震災の当時、
阪神間はグチャグチャなのに、
大阪に出てみると全然普通で、
すごい違和感を感じたという点で、
意見が一致した。

その時テレビではNHKのど自慢をやっていた。
八代亜紀が泣きながら歌っていた。

それから、
近所の映画館に「SP革命篇」を一人で観に行った。

映画館の入っているショッピングモールは人であふれ、
映画館もほぼ満席。

映画は、
テロリストに占拠された国会で、
SP4人が奮闘するという話。

今の状況だと、
こんな荒唐無稽な話も、
妙にリアリティがある。

前作「SP野望篇」よりスケールが大きく、
ある意味ちょっと「映画らしく」なっていた。

主演の岡田准一のアクションがまた、
地味にカッコよかった。

帰宅して、
地震発生以来の新聞を読み返した。

当初の、
地震と津波のパニック的扱いから、
数日後には原発問題が紙面の多くを占め、
それ少し落ち着くと、
今度は救出話や避難所の苦労などに移り、
今は、
相変わらず綱渡り的な原発がメーンだが、
ようやく始まった物資供給や被災者の県外脱出等々、
少しずつではあるが、
何がしかの均衡を取り戻そうという雰囲気が出てきている。

阪神大震災でさえ、
16年たった今でも、
その爪痕は町の記憶として残っているわけだから、
今回の地震だって、
今後数十年にわたるであろう復興の、
ほんの端緒にすぎない。

でも、
たとえひとかけらずつでも、
毎日の営みを通して、
何かが直され、
癒されていくだろう。

それができるのは、
生き残っているぼくらと、
これから生まれてくる子どもたちだけだ。

そんなことを思いながら、
焦らず腐らずたゆまず、
再び仕事場に戻る。。。



















●NHKがニュースの間に「ケルン・コンサート」を流している。いい選曲だけど、ぼくはやっぱ仕事モードは「アキレス最後の戦い」で行きます。

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