日本を人間に例えれば、
地震と津波は外科的障害である。
重傷ではあるが、
適切な治療と時間をかければ、
いずれ傷も癒えよう。
それに比して原発事故は、
内科的障害だ。
日本の心肺機能は大きく損なわれた。
今後、
日常生活に不便はないが、
飛んだり跳ねたりは一生無理、
みたいな宣告を受けたも同然だ。
この病とうまく付き合うしか、
日本の生きていく道はない。
そんな中、
世界各国から、
原発事故に対して物資や人材の提供が続いている。
福島原発を終息させることは、
今や世界的ミッションなのだ。
その成否は、
大げさではなく人類の未来を左右する。
ところで。
被災者に接する時に「頑張って」というのは、
絶対によくないと新聞に載っていたが、
一方で「頑張ろう日本」はよいらしい。
微妙だけど、
「頑張れ東北」よりは、
連帯感は感じられる。
でも、
「頑張ろう日本」って言いながら、
実際には「頑張れ東北」ぐらいにしか思っていない人って、
結構多いのではないかと思う。
ぼくだって、
「頑張れ自分」だけで結構手一杯だ。
テレビを見ていると、
穴が開いたCMの代わりに、
公共広告機構のCMが入っている。
いいこと一杯言っているが、
「不必要なものは買わない」には反対だ。
そんなことしたら日本経済は本当にシュリンクしてしまう。
ぼくは堂々と無駄遣いする。
それがぼくの、
ささやかな「頑張ろう日本」である。
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