2011年9月23日金曜日

話題

会社帰りのタクシー。

相乗りの相手は、
かなりの先輩。

しかも女性。

何度かご一緒させていただくのだが、
その度に会話に困る。

こちらから話しかけない限り、
車内はあの嫌な沈黙に満たされる。

ぼくは心の中で、
話しかけるべき話題を吟味しつつ、
あることを待っていた。

5分ほどの沈黙ののち、
ついに彼女は動いた。

バッグの中からiPadを取りだしたのだ。

待っていたのはこの時。

ぼくは彼女がアイパッドを持っていることを、
前回一緒だった時に確認していたのだ。

「それ新しいアイパッドですか?」

「あ、古いやつ。じゃあぼくと同じですね。しかしホント便利ですよね、これ」

つかみはオッケー。

それからはアイパッド話で盛り上がり、
あっと言う間に時間は過ぎて、
ぼくの家に先に到着。

「いろいろ教えていただいてありがとう」

感謝までされて、
作戦大成功である。

これからはもう、
嫌な沈黙ともおさらばだ。

そういう意味でも、
マイパッドありがとう。

●久々に元町に行ったら、いつもの元町だった。戻ってきた日常。

遺志

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