芸能人が何かのプロを訪ねて、
ちょっとだけやってみて、
「あぁ難しいですね」とか言う場面を見ると、
「当たり前だろ」と突っ込みたくなるのは、
ぼくだけだろうか?
何十年もかけて会得した技を、
ど素人がいきなりやって出来る訳がない。
きっとプロの技がいかに凄いかということを、
視聴者に伝えたいんだろうけど、
それは余りに安直というか、
プロを愚弄しているようにすら思える。
そんなに目くじらをたてる方が、
どうかしているのかもしれないが、
そういう場面を見るといつも必ず、
そう思う。
最近うちの会社も速成栽培的な人材育成を進めていて、
1年前に教えた子が、
今はもう新しい人に教えているのを見ていると、
頼もしくもあるが少し寂しくもある。
こんな短期間でそれなりの仕事が出来てしまうのは、
若い子が努力したこともあるけれど、
やはりコンピューターの発達が大きい。
操作法さえある程度覚えれば、
何となく「らしい」結果は出せてしまうのだ。
では、
ぼくが10年かけてきたこの仕事は、
その程度のものだったのだろうか?
少しの寂しさとは、
結局、
それを認めてしまいそうになる自分に対してだ。
そんなはずはない。
この仕事の真髄は、
コンピューターのサポートの向こう側にある。
とかいいながら、
コンピューターの操作を若い子に聞いている自分が情けない。
仏作って魂入れずなんて言葉を、
最近やけに思い出す。
その仏に魂が入っているか否か。
ぼくにはわかる。
素人には分からないだろうけど。
きっと、
どんな分野でもそうなんじゃないかな。
てな愚痴を言いながら、
せめて自分は魂込めた仕事をしようと、
自戒するのである。
時代遅れかなぁ?
●今週はチョコパコースで参ります。