アメリカ一周旅行をしたのは、
もう四半世紀も前のことになる。
グレイハウンドという長距離バスを使った旅の途中、
ぼくより年上の、
それでも30歳にはまだなっていなかっただろう、
旅慣れた日本人男性と相席になった。
その人の名前も、
住所も聞かなかったのだけど、
「インドはいいよ」
という一言だけが印象に残り、
次に旅をするならインドだと決めたものの、
今だ実現していない。
「スラムドッグ$ミリオネア」(ダニー・ボイル監督)をDVDで見て、
もしあのころにインドに言っていたら、
確かにぼくの人生観は変わっただろうと思った。
アカデミー賞を獲ったということしか知らず、
内容については特に語ることはないけど、
とにかく子役の生き生きした演技、
そしてインドのスラム街の発するエネルギーは凄かった。
人間も所詮、
言葉を持った動物に過ぎないという、
当たり前のことに気づかされる。
「インフルエンザパンでミック」(河岡義裕、堀本研子著、講談社ブルーバックス)。
ウィルスが強い毒性を持つようになるのって、
何かウィルスに意志があるかのように錯覚するけど、
結局それも偶然性の問題で、
感染力が猛烈だから、
突然変異の起きる確率も飛躍的に高まるという、
単純に言えばそういうことなのだと納得する。
ある意味、
人間もウィルスも、
その存在を次代につないでいくいく、
そのことだけが存在理由のような気がしてくる。
人生の意味とか、
人間の存在価値とか、
そんな大それたことは、
あまり考えまい。
NHK「プロフェッショナル」にユニクロを再生させた男が出ていて、
いいことを言っていた。
成功しても失敗しても成長する
続けること。
つなぐこと。
そういうことしかぼくにはできないし、
個人としてはそれで十分なのだ。
●天満「じゃず家」セッション。我ながら笑えるぐらい進歩が遅いと思うのだけど、それでもあきらめず、
続ける。それしかできない●森重久弥死去。号外が出たと聞いて驚いた。享年96歳。余りに大往生で、往年の活躍ぶりをあまり知らないからかもしれない。
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