BS2でちあきなおみの特集を2時間もやっていたので、
ついつい見てしまったが大正解だった。
次々流れるライブ映像を見ながら、
「あぁ、歌がうまい」としみじみ感じ入った。
番組中、
NHKらしく茂木健一郎が出てきた。
「喝采」が流行ったのが小学校高学年の時で、
それ以来全然聞かなかったのだけど、
数年前たまたまラジオで聞いて驚いた。
年を取らないとわからないよさってあるんですね。
さすが茂木先生。
同年代だけに全く同感だ。
歌謡曲だけでなく、
演歌やシャンソン、
ポルトガル民謡「ファド」まで歌いこなす抜群のセンス。
他人の曲でも彼女が歌うと、
まるで最初から彼女の歌だったように聞こえる。
ある意味、
美空ひばりを超えているかもしれない。
その数時間後、
同じBS2に中森明菜が登場。
カバー曲ばかり歌うライブをやっていた。
彼女も彼女なりに凄い人ではあるが、
ちあきなおみの後番組というのは、
ちと具合が悪かった。
1978年に俳優の郷鍈治と結婚したが、1992年に死別。郷が荼毘に付されるとき、柩にしがみつき「私も一緒に焼いて」と号泣したという。郷の死去以降は一切の芸能活動を停止。引退宣言もないまま現在まで、公の場所にも全く姿を現していない。
ウィキペディアの記述であるが、
こういう情念こそ、
ちあきなおみの歌を支えているものだったのだろう。
すでに還暦を過ぎている。
歌姫の再降臨は、
残念ながらありえないだろう。
●「喝采」は1972年のレコード大賞受賞曲。前年は尾崎紀世彦「また逢う日まで」、翌年が五木ひろし「夜空」。歌謡曲絶頂期だな。
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