2009年11月26日木曜日

耳栓

最近街中で音楽を聴くときに愛用しているのは、
Ultimate Ears 700というイヤホンだ。






これより高価で、
かつ良い音がするイヤホンはあるけど、
とにかく抜群に小さい。

ちょっと見ただの耳栓にしか見えない。
実際耳栓のように遮音性は高く、
音楽をかけてなくても、
周囲の音がほとんど聞こえなくなる。

だから喧騒の中にいても、
驚くような音質が鼓膜にじかに手渡されるようで、
それは従来にない感覚だ。


ところで、
今日の読売新聞夕刊で、
作家の藤原智美氏のコラム「SPICE」で、
「THIS IS IT」に触れていた。

この映画を見た感想として、
とても共感できる内容だった。

中でも印象に残るのは、耳にはめた音声モニターについての発言だ。
 「自分の生の声を聞きながら歌うように育てられてきたから、慣れてないんだ。まるで拳を耳に突っ込まれたような気になる」


そうそう、
マイケルはそう言っていた。
「拳を耳に突っ込まれた」というのは言い得て妙。

最近はたいていの歌手があのイヤホンを耳にしているけど、
マイケルは初体験だったのか。


それにしても氏が観た時、
映画が終わると会場に拍手が起きたといい、
この映画を紹介してくれた同僚の時も同じだったというが、
ぼくが観たときにはそんなことはなかった。

そんな「お約束」があるなんてちっとも知らなかった。

気配もなかったのだが。

いつの間にか、

世間に対しても耳栓をしているのだろうか?

でも、
もしぼくがその「お約束」を知っていて、
あの状況で一人拍手する勇気があっただろうか。


勇気の問題じゃないけど。

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