最近街中で音楽を聴くときに愛用しているのは、
Ultimate Ears 700というイヤホンだ。
これより高価で、
かつ良い音がするイヤホンはあるけど、
とにかく抜群に小さい。
ちょっと見ただの耳栓にしか見えない。
実際耳栓のように遮音性は高く、
音楽をかけてなくても、
周囲の音がほとんど聞こえなくなる。
だから喧騒の中にいても、
驚くような音質が鼓膜にじかに手渡されるようで、
それは従来にない感覚だ。
ところで、
今日の読売新聞夕刊で、
作家の藤原智美氏のコラム「SPICE」で、
「THIS IS IT」に触れていた。
この映画を見た感想として、
とても共感できる内容だった。
中でも印象に残るのは、耳にはめた音声モニターについての発言だ。
「自分の生の声を聞きながら歌うように育てられてきたから、慣れてないんだ。まるで拳を耳に突っ込まれたような気になる」
そうそう、
マイケルはそう言っていた。
「拳を耳に突っ込まれた」というのは言い得て妙。
最近はたいていの歌手があのイヤホンを耳にしているけど、
マイケルは初体験だったのか。
それにしても氏が観た時、
映画が終わると会場に拍手が起きたといい、
この映画を紹介してくれた同僚の時も同じだったというが、
ぼくが観たときにはそんなことはなかった。
そんな「お約束」があるなんてちっとも知らなかった。
気配もなかったのだが。
いつの間にか、
世間に対しても耳栓をしているのだろうか?
でも、
もしぼくがその「お約束」を知っていて、
あの状況で一人拍手する勇気があっただろうか。
勇気の問題じゃないけど。
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