昨夜のマイケル追悼番組を見て知ったことなのだが、
マドンナが自分のライブで行った、
マイケル追悼コーナーでマイケル役をやったダンサーは、
日本人の「ケント・モリ」という24歳の人だそうだ。
それだけならいざしらず、
実は彼はマイケルのコンサートのバックダンサーに応募して、
1番で合格していたというのだ。
ところがその時点で彼は既にマドンナと契約しており、
マドンナ側が契約解除をどうしても認めず、
彼の夢はかなわなかったのだという。
彼がマイケル役で踊ったというのも、
そういった経緯があったれば
で、
当然彼の略歴を知ろうとしたのだけれど、
ネットではよく分からない。
ひょっとしたら業こそだった。
一人の日本人ダンサーをマイケルとマドンナが取り合った、
という格好だったわけだ。
界では有名なのかもしれないが。
ともあれ、
彼はこの一件で一躍ぼくなんかでも知る有名人になった。
先日スポーツ報知に秋元康のインタビューが載っていて、
スターになるかならないかは究極「運」だと言っていた。
もしマドンナとの契約解除がうまくいっていたら、
彼は「THIS IS IT」には出れただろうが、
あくまでバックダンサーの一人。
結果的に彼が有名になったのは、
マドンナが彼を手放さなかったからであり、
マイケルが死んでしまったからである。
そう考えれば秋元氏の言うことももっともだと思う。
しかしそれはあくまで「スター」のレベルの話。
「大スター」や「スーパースター」となると、
桁外れの才能と努力が必要だということもまた、
マイケルの映画や番組を見ていて思う。
マイケルは15分のレコーディングのために、
発声練習を3時間したという。
踊りにしても、
世界の一流ダンサーの中で、
ただ一人別次元にいることは、
素人であってもだれでもひと目見てわかる。
そこに「完璧主義」と一言で片付けられない、
何か恐ろしいほどのものを感じる。
「妥協を一切も許さない」という言い方も違う。
運もねじ伏せるようとするかのような、
ある種偏執狂的な何か。
数学の難題に取り組んだ天才たちが、
何人も精神的に病んでいったという話を先日書いた。
そういうのに近いかもしれない。
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