立花隆氏がガンだったと、
今日のNスペを見るまで知らなかった。
多発性の膀胱がんがわかったのが2年前だという。
以来、
立花氏らしく文献を読みあさり、
最先端の研究者に直接会い、
ガンという病の謎に迫ろうとした。
番組はその2年間の軌跡であった。
その結果、
立花氏が出した結論は、
自分が生きている間にガンが医学的に克服されることはない、
という、
衝撃的なものだった。
それは、
ガンというものの発生原理が、
人間という生物がここまで進化できたことと、
ほとんど不可分であるという認識からきている。
人間の細胞の根幹をなす幹細胞とがん細胞が酷似している、
その一点だけでも、
ガン細胞だけを根絶することが、
原理的にいかに困難かということが分かる。
ガンの生命力は人間の生命力と同じなのだ。
ガンの生命力を断つことは、
人間の生命力を断つことに等しいのである。
で、
ここからが立花氏の真骨頂だと思うのだが、
そのように根治不能なガンであるなら、
抗がん剤治療で苦しみながら長生きしてもしょうがないと、
そう割り切ってしまったのだ。
だから、
再発しても抗がん剤治療は受けないと、
そのように宣言していた。
ある意味、
現在治療中の患者さんには残酷な内容だ。
いわば「その治療は無意味です」と言われたようなもの。
自ら患者である立花氏でなければ、
NHKは抗議の嵐だっただろう。
立花氏自身、
そう決断するまでは、
藁にもすがる思いで調べたはずだ。
最後は末期ガン患者のいるホスピスまで取材していた。
ガンで死ぬ人という、
そこまで取材を極めて立花氏は言う。
ジタバタしないことがガンを克服するということ
ズシンと重い言葉だ。
●調べたら昨年4月の文芸春秋で告白していたそうだ。我ながら情けない●SMAP特別編でマイケルの特集。ライオネル・リッチーがマイケルの地声は低いと話していたのが興味深かった。
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