2009年12月27日日曜日

抵抗

年齢を重ねるにつれ、
一年がどんどん短く感じられる。

30歳を過ぎたころから顕著になり、
40歳を超えた今となっては、
一週間ぐらいはあっという間。

ちょっと油断してると月が変わっていて、
一息ついたころには年末になっている。


五輪が4年に一度なんて、
子どものころは途方もない未来に思えたのに、
最近では、
「ついこのあいだやったばかりなのに」
ってな具合だ。

楽しい時間は早く過ぎるという言い方はあるけど、
別に30歳を過ぎてから、
人生が楽しくなっているわけではない。

この調子だと、
瞬く間に50歳を迎え、
そうなると60歳や70歳ごろには、
一年が今のひと月ぐらい感じになるのではなかろうか。

もちろん生きていたらの話。


昨日紹介した「日本辺境論」の中に、
ちょうどこの不思議について触れた部分があった。

 時間の長さの感覚は、生物がそれまで過ごしてきた時間の総量を分母として考量されます。5歳の子どもにとっては1年は人生の20%の時間です。50歳の大人にとっては2%に過ぎません。だから、子どもにとっての主観的時間はゆっくり流れます。1日がひどく長い。自然現象もゆっくり推移する。子どもたちは雲の流れや、海の波や、蟻の群れや、野草の花弁をじっと見つめていることがあります。あれは対象が意識野一杯に広がってしまっているのです。大人がちらりと一瞥して、そのまま記号的に処理して済ませてしまえる現象が子どもたちにとっては長い物語として経験されている。

これはⅢ「機」の思想に出てくる一文。

なぁるほど。

こんな風に考えたことはなかった。

成長するにつれ、
時の物差しの目盛が変わるわけだ。


忙しいからとか、
集中力がなくなったからとか、
ということではなく、
生物的に避けられないんだ。

安心していいやら、
焦るべきやら。


とりあえず、
これ以上一年が早くなるのは嫌なので、
毎晩寝る時に死んで、
起きたら生まれたと思うようにしよう。


●たはしろ的アンチエイジング(笑)●全日本フィギュア開催中。ぼくは断然鈴木明子を応援する●BSをつけたら、ラルク・アン・シエルがパリでライブをやっていた。日本人より圧倒的に多い欧州人の観客が、すごい熱狂しているのに驚いた●住吉のパフェも今年は食べ納め。

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