2010年1月5日火曜日

長閑

イギリスの人形劇「サンダーバード」が、
「雷鳥」という意味だと意識したのは、
JRの特急「雷鳥」が、
「サンダーバード」と呼び名を変えた時だった。

そのサンダーバードに乗って、
福井・芦原温泉にやって来た。

1月の北陸といえば、
当然雪景色を予想していたのだが、
ここは見事に積もっていない。

ホテル5階の部屋から見える景色は、
見晴らしは確かに良いのだが、
見えるのは刈り取られた田んぼばかり。

せめて雪が覆っていれば風情もあろうに、
5分とたたぬうちに飽きた。
あとはただ温泉につかり、
今年1年分と思えるほどのカニを食べた(もちろん冷凍だが)。


ほかにすることや行くところもなく、
すっかり時間を持て余している。

お供の母はとっくに夢の中だ。

世間は仕事始めで、
本格的に2010年がスタートしたというのに、
こんなに長閑にしていてよいのだろうかと、
普通なら少しは焦ってもよさそうなものだけど、
そんな感じにもならず、
どこか別世界の出来事みたいにテレビニュースを見ていた。


健康で仕事もあって、
それは十分喜ばしい。

しかしそれとは別次元で去年とほとんど変わらぬ自分に、
満足していいのだろうか、
あるいは苛立つべきなのか。
それすら分からない。

きっとこれが正月ボケなのだろう。


ここまで書いて、
雷鳥の英訳はGrouseであって、
決してサンダーバード(Thunderbird)ではないことが判明した。

サンダーバードというのは、
アメリカ先住民族に伝わる、
伝説上の鳥に由来しているのだという。

「雷」と「鳥」を英単語を置き換えただけと納得していただけに、
かなりな驚き。
少なくとも十数年はそう信じてきた。

でもそう言われてみれば、
人形劇の方の「サンダーバード」の意味が「雷鳥」というのも、
冷静に考えれば不思議な話だった。

何となく納得していて、
実は大違いって話、
一杯ありそうだ。



●外で雷が鳴っている。ひょっとしたら、朝起きたら一面銀世界なんてことになっていたりして。

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