2010年1月4日月曜日

得体

NHK好きのぼくだが、
大河ドラマはこれまであんまり興味がなかった。

にもかかわらず、
今年の「龍馬伝」第一回を見たのは、
主演が福山雅治であることが一番の要因だ。


福山の女性人気は今や、
キムタクを凌ぐ勢いらしいが、
ぼくの中ではこれまであまり注目に値する人ではなかった。

彼は演技も出来て自作の曲を歌い、
そのいくつかは大ヒットもしているのだけど、
どこかいつも「誰かに似ている」という印象がつきまとう。

歌で言えば「桜坂」はサザンっぽいし、
今流行ってる「はつ恋」の出だしは、
ハイファイセットの「フィーリング」にそっくり。

良くいえば本歌取り。
悪く言えばパクリ。
(アルバムとか聞いてないので、本当に失礼なんだけど)

ギターやカメラの腕前もそこそこ。
何をやらせても、
それなりのクオリティーを出すものの、
これぞ福山雅治というオリジナリティーが希薄で、
そいういう意味では、
極めて「日本的」なスターだと言えるのかもしれない。

いやここまで長く一線にいる以上、
その「日本的」な剽窃の上手さ、
福山雅治の存在の仕方こそが、
彼のオリジナリティーと言えるのかもしれない。


実のところ、
ぼくは昔から、
声が彼と似ていると言われることが度々あり、
「誰それに似ている」というのは、
ぼくにとっては必ずしも褒め言葉ではないので、
そういう意味でも、
無意識のうちに彼を忌避してきたのかもしれない。

しかしそれは関心があるということの裏返しであることは、
言うまでもない。
だから「龍馬伝」も見てしまったのだ。


ところで、
はやりの「肉食系」「草食系」別でいえば、
女性にとって彼はどちらなのだろう?

その辺の曖昧さもまた、
彼の魅力なのだろう。

底が深いのか浅いのか。

得体の知れぬ人物という点で、
確かに坂本龍馬役に相応しいかもしれない。

●こんな不躾なことを書いていたら、きっと天罰が下るだろうなぁ(怖)

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