石井一男氏、
いきなり「情熱大陸」に出ていてびっくり。
ていうか、
ぼくのアンテナが錆びているだけかもしれないが。
「奇蹟の画家」でも石井氏の寡黙さというか、
口下手ぶりは書かれているが、
番組中、
ほとんどまとまって意味のある言葉を喋っていないところが凄い。
言葉ってどんなに饒舌を尽くしても、
結局心のすべては表現しきれない。
そういう意味では、
すべての言葉は偽りだ。
恐らく石井氏は言葉のそういう性質を直感していて、
だから絵で自分を表現しているのだろう。
何かのテーマを描くというのではなく、
散歩しながら風景を愛でるように、
毎日毎日、
絵筆を黙々と動かしながら、
氏は自分の中を散歩して、
見えた景色を投射しているのだろう。
キョウノワタシハナニモノカ
画家の描くものはすべからく自画像だと思うけど、
氏にとっては特にそうであって、
女神像を何千枚描いても、
氏にとってはすべて違うものなのだし、
特段、
他に題材を見つける必要もないのだろう。
そういう作業を何十年と繰り返しているからこそ、
氏は常に等身大でいられるに違いない。
自分を等身大で見つめ続けること。
それはすごく難しいことだ。
いずれにせよ、
氏の作品に魅かれるということは、
氏そのものに魅かれるということであり、
それは自分の中に、
氏と通じるものがあると感じるからに他ならない。
●なぜか氏にあったことがあるような気がした●氏の作品は1点数万円するらしいが、部屋の棚には未完の作品が恐らく数千枚あった。盗難とかなきゃいいけどと余計な心配●「フリークス」(トッド・ブラウニング監督)をDVDで。強烈。
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