クラス替えの興奮というのは、
今思えば一種独特のものだった。
ぼくらのころは子どもが多かったから、
当然クラス数も多く、
壁に張り出されたクラス名簿を、
ひとつずつ見ていったものだ。
合格発表ではないから、
どこかに必ず自分の名前はあるのだけれど、
仲のよい奴と一緒になっているか、
その他の面子はどうか。
担任は誰か。
気になることだらけだった。
高校2年の時が、
何と言っても印象深い。
名簿をトランプに例えれば、
「絵札」がやたら多い感じ。
ゴージャスなんだけど、
ごちゃごちゃしてるというか。
一色即発か、
さもなくば四分五裂か。
要するに、
どう転ぶにしても、
ただでは済まないという予感だけがあった。
その2年1組は、
結果的に結束力の高いクラスとなり、
卒業後もほぼ毎年のように同窓会や、
さもなくば声を掛け合って何人かが集まっている。
そのメンバーは、
だれが名付けたか、
「もといち」と呼ばれるようになった。
漢字で書けば「元一」。
今年で何と30周年を迎える。
年内には記念の同窓会が開かれるはずだ。
そしてそれとは別に、
毎年2月1日を「もといちの日」と、
ほぼ勝手に制定した。
この日には毎年、
とにかくどこかに集合する。
日にちを固定して、
来れる人が来れる時間に集まる。
そういう日にしたい。
賀状にはすでに、
「何時からですか」とか
「その日は空けときます」など、
反応は上々のようだ。
今からその日が楽しみだ。
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