2010年1月7日木曜日

元一

クラス替えの興奮というのは、
今思えば一種独特のものだった。

ぼくらのころは子どもが多かったから、
当然クラス数も多く、
壁に張り出されたクラス名簿を、
ひとつずつ見ていったものだ。

合格発表ではないから、
どこかに必ず自分の名前はあるのだけれど、
仲のよい奴と一緒になっているか、
その他の面子はどうか。
担任は誰か。

気になることだらけだった。


高校2年の時が、
何と言っても印象深い。

名簿をトランプに例えれば、
「絵札」がやたら多い感じ。

ゴージャスなんだけど、
ごちゃごちゃしてるというか。

一色即発か、
さもなくば四分五裂か。

要するに、
どう転ぶにしても、
ただでは済まないという予感だけがあった。

その2年1組は、
結果的に結束力の高いクラスとなり、
卒業後もほぼ毎年のように同窓会や、
さもなくば声を掛け合って何人かが集まっている。

そのメンバーは、
だれが名付けたか、
「もといち」と呼ばれるようになった。

漢字で書けば「元一」。


今年で何と30周年を迎える。

年内には記念の同窓会が開かれるはずだ。

そしてそれとは別に、
毎年2月1日を「もといちの日」と、
ほぼ勝手に制定した。

この日には毎年、
とにかくどこかに集合する。

日にちを固定して、
来れる人が来れる時間に集まる。

そういう日にしたい。


賀状にはすでに、
「何時からですか」とか
「その日は空けときます」など、
反応は上々のようだ。

今からその日が楽しみだ。

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