美術館や作品展に行った経験はあるが、
「画廊」というものはこれまで縁がなかった。
ぼくにもそんな「初」があったのだと思いながら、
三宮・島田ギャラリーに行った。
石井一男氏の個展を見るためだ。
平日の午後。
強い風が吹く中、
ハンター坂を登っていくと、
ほどなく左手にギャラリーが見えた。
中に入ると、
印刷物でしか見たことがなかった石井氏の作品が、
十数点並んでいた。
数人のお客さんがいて、
そこに石井氏本人もいた。
作品をしばらく眺めた後、
少しお話をさせていただく。
本やTVで抱いたイメージそのまんま、
と言えば失礼かもしれないが、
「奇蹟の画家」に書かれているように、
良い意味で意外性のない人だった。
それは、
昔から親しい人のような、
穏やかな安心感に近しいものだった。
もはや「有名人」になって、
画廊の人から「先生」と呼ばれていた。
これから周囲の環境は嫌でも変わるし、
何より氏を見る人の方が変わってしまうだろう。
でも「これからも清貧を貫いて」などとは思わなかった。
この機会を逃してはならぬと思い、
「女神」の作品を持ってもらって一枚。
フジテレビ「不毛地帯」を観ていたら、
お坊さんがこんなことを言っていた。
仏教の根本は共生(ともいき)の精神だと思う。自分のためだけの生き方ではなく、自分の生き方が人に感銘を与え、人に幸せをもたらせる、自他共に生きる共生の心が存在しなければならない。したがって、自分の執着、執念に動けば、自分を縛すると同時に相手をも縛することになり、共生の世界を失い、修羅の世界に没してしまうことになる。
●個展の絵はすでにほとんどが売約済になっていた。東京・小平の松明堂ギャラリーでも24日まで個展が開かれているという●髪を切ろうと美容院に電話したら、今日まで社員旅行中とのこと。その代わりといっては何だが、保健所で用事を一件済ませた●奥さんを亡くした友から連絡があった。彼は頑張っていた。尊敬する。
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