「龍馬伝」第2回を見る。
40歳の福山雅治が、
青年時代(恐らく20歳代)の坂本龍馬を演じて、
全く違和感がないことに驚く。
それは演技力というより、
単純に彼が若々しい(ということだろう)。
その福山君も、
高知弁には相当苦労していると、
NHKのホームページで知った。
一方、
高知出身の広末涼子は、
いわば「ネイティブ」。
このアドバンテージは大きい。
社会人になって最初に赴任した岡山で、
最初に驚いたのは方言だった。
確かファミレスで食事していた時、
背後の席から女の子の声で、
「○○じゃろ~」
「○○が~」
という話声が聞こえてきて、
こっちだって関西弁で言えたもんじゃないのだが、
正直「汚い言葉やなぁ」と思ったものだ。
ところが3年も住むとすっかり馴染んで、
女の子の「が~」が可愛らしく思えてきて、
こっちも自然と岡山弁をしゃべっていたが、
ネイティブが聞けば、
きっとぎこちなかったに違いない。
龍馬伝に話を戻すと、
どうも映像の感じが映画っぽいなと思っていたら、
「プログレッシブカメラ」という最新機種を使っているという。
技術的なことは難しくてよくわからないけど、
要するにビデオではなくフィルムカメラっぽい映像が撮れるらしい。
さらに小型カメラを同時に数台使っているようで、
カット割りやアングルに凝っていることは、
素人目にもわかる。
そうしたことが相まって、
ストーリー云々以前に、
映像がすでにドラマチックだ。
NHKの底力。
ところで。
第2回のタイトルは「大器晩成?」。
この熟語の出典は老子で、
「大方無隅、大器晩成」というらしい。
忠実に解釈すれば、
無限に大きい四角形は四隅がなく、無限に大きい器は出来上がらない
という意味で、
将来性に期待するような使われ方は、
後のことらしい。
史実によれば、
龍馬が江戸に出たのは18歳ごろのこと。
31歳で暗殺されるまでわずか10年余り。
龍馬は大器になる途上だった。
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