2010年8月31日火曜日

薄情

子どものころ、
「一枚やるわ」と差し出されたガムを、
受け取ろうとしたら、
「パチン」ってバネ仕掛けで指が挟まれる、
あの悪戯グッズはいまだに売ってるのだろうか。


元来ガム好きではあったが、
最近とみに口にする。

特に仕事中。

で、
その時噛むのは決まって「NO TIME」。









発売元のLOTTEのHPによると、
このガム、
別名「歯みがきガム」といって、
かんでいるだけで歯によいのだそうだ。

だから、
甘みは全くない。

でもぼくが気に入っているのは、
そんなこととは全く関係なく、
このガムの断然強い噛み心地にある。

これを3個ほど一度に口にほおりこんで、
ムグムグやると、
「あー噛んでる」って気になり、
脳みそにまで刺激が届いている感じがする。


ただ残念なことに、
あんまり人気がないようで、
なかなか売っている店がない。

知っている限り唯一置いていた会社近くのコンビニも、
最近品切れが続いている。

他のどんなガムでも駄目なんだ。
あれじゃなきゃ、、、


手に入らないとなると、
余計に欲しくなる人間心理。

LOTTEのキャッチフレーズは「お口の恋人」だろ?
これほどの愛用者がここにいるというのに、
なんと薄情な恋人よ。

口さびしく、
心までさびしい。

2010年8月30日月曜日

不快









「ゼロスタイル・ミント」。

JTが東京限定で売っているこの無煙タバコを、
果たして禁煙場所で吸っても良いか否か。

この問題は簡単そうで、
なかなか複雑かもしれない。

これ、
火も使わなけりゃ煙も出ない。

つまり禁煙運動家が金科玉条としてきた受動喫煙の危険性が、
限りなくゼロなわけだ。

だって、
パイポをくわえているのと同じなんだもん。


今のところ企業や店舗によって、
対応はまちまちなようだ。

自治体は基本的にOK。

そりゃそうだ。
禁止する法律がないのだから。

企業ではJR東海や日航はOK。

反対の企業や店舗もある。
面白いのは全日空。

同社広報室の見解の一つはこうだ。

吸っている仕草が他の乗客の快適性を損ねる恐れが強い


ほとんど言いがかり。

最初ぼくはそう思った。

それで他の乗客の快適性を損なうなら、
たとえば隣席の人の香水の匂いや、
飲んでる酒の匂いや、
赤ん坊の泣き声や、
携帯メールしてる仕草や、
何でもかんでも禁止にできるではないか!


でもよく考えてみれば、
全日空の言い分にも一理ある。

たとえば、
爆発的に売れているという、
ビール風味飲料。












アルコールゼロ。

理屈でいけば清涼飲料水と同じなのだから、
ドライバーが運転中に飲んでもOK。

もちろん中学生が飲んでも法律的にはOK。

でも、
あれを片手に車を運転してたり、
中学生が学校の帰りに飲んでたりしたら、
見ている側は確かに不快かもしれない。

だから大事なのは、
他人の不快を互いに配慮する気配り。
つまりマナーなんだよなぁ。

それを健康とか法律とか、
何がしかの大義名分をつけて禁止するから、
線引きが微妙なややこしい商品が次々に開発されると、
対応がヘンテコになってしまうのだ。


ぼくとしてはそのことが、
つまりマナーで解決できるはずのことを、
ルールにしてしまうことが一番不快。

2010年8月29日日曜日

水色

PC用スキャナーを買いにヨドバシへ行き、
帰りの駅前で買って食べる。













今夏のマイブーム「ガリガリ君」。

暑い時にはこれが有効だ。

一度帰宅し、
夕方、
あらためて外出。

夕方、
久し振りに住吉駅でチョコパを食べた。

甘味禁止令が出て以来、
ほぼひと月以上ぶりだ(と思う)。

いやぁ、
やっぱり美味しい。


それから住吉駅に隣接する区民センターを通ると、
子どもの習字が展示されていた。

「雨もよう」
「茶ばたけ」
「波のおと」、、、

ぼくも昔こんなのを書いたなぁ、
そんなことを思っていたら、
こんなのがあった。

















「かふん」って、、、

字の練習なんだから、
意味より形が大事なんだろう。

でも、
どうせなら「ふんか」の方が、
まだましじゃない?

2010年8月28日土曜日

雲海

昔、
新婚旅行で乗った飛行機で、
眼下に広がる見事な雲海を見ながら、
妻が「雲って何で出来てるの?」と聞いてきた。

うっとり顔の妻の顔を見て、
ぼくは一言「水」と答えた。

妻は一瞬きょとんとした表情をしてから、
「それは分かってるけど、、、」とすねた。

雲を見るとよく、
こんな些細な場面を思い出す。


そんな妻を「幼い」と感じた当時のぼくは、
きっと彼女より幼かったのだと思う。

もっとも、
今同じ事を尋ねられても、
「水」と答えるかもしれないけど、、、















元町の青空に小さなはぐれ雲。

空を見上げる気になったということは、
少し暑さも和らいできたということだろうか。


雲と同じように、
人の世も刻々と姿を変え、
二度と同じ形になることはない。

ぼくも今でははぐれ雲。
浮世をプカプカ流れてる。

●残暑見舞いへの返信としてお贈りした数独の答えが返ってきた。え、マジで解いたの?素晴らしい。ぼくはまだ。夏休みが終わるまでには終わらせます。

2010年8月27日金曜日

実例

携帯電話がもたらす「心のすれ違い」。

書いた先から実例が起きました。

この身に。


深夜帰りのタクシーで、
何気にカバンを見ると、
携帯がチカチカ点滅している。

母からのメールだった。
しかも受信は夕方。

「あらら」と読んでみると、
まぁ火急の用事ではなかった。


ホッと携帯を閉じたが、
チカチカが消えない。

おかしいな。

よく見ると、
伝言が入っていた。

しかも7件。

すべて母からだった。

「あわわ」と聞いてみたら、
内容はメールと同じだった。


ちなみに断っておくと、
ぼくの携帯は普通マナーモードになっており、
だれかから連絡があると予想される場合以外、
メールをチェックすることもない。

よって今日は、
家を出てから一度も携帯を見ることはなかった。


しかし、
母はいささか頭に来ていたようだ。

1回、
2回、
3回、
4回、
5回、
6回、
7回。

同じ内容の伝言だけど、
語気がだんだん怪しくなっている。

ぼくが何も知らずに仕事している間に、
母の中で沸々と高まっていた怒り。

こわーい。

下手な怪談より余程怖い。

だから「心のすれ違い」は怖い。

まさか家に着いたら、
まだ起きて待っているのでは、、、

そーっと家に入ると、
すやすや寝ていた。

やれやれ。

●ちなみに、ぼくの携帯に入るメールの99%は、風俗関係からのお誘い。もちろん、無作為に送られてくるやつですよ。念のため●ぼくに急ぎの連絡がある人は、事前にお知らせください(笑)。

2010年8月26日木曜日

設定

「ゲゲゲの女房」と「ホタルノヒカリ2」に共通するのは、
主題歌の「いきものがかり」だけじゃぁなく、
主演してる男優さん(向井理)もだったんですな。

ちぃっとも気づかなかった。

というのは、
「ゲゲゲ」の方は、
あんまり良く見てないんだ。

でも「ホタル」の方は録画して楽しんでいる。








綾瀬はるかが無条件に可愛い。
この娘の色んな仕草や表情を見ているだけで、
癒されます。

で、
丁度今平行して録画してるのが、
さんま&しのぶの「男女7人夏物語」。






同じラブストーリーだけど、
24年も違うと、
こうも設定が変わるものかと驚く。

時代背景とかメークやファッションは当然だけど、
決定的に違うのが携帯電話。

「男女」の時代はもちろん携帯などなく、
思いっきり固定電話。
一方、
「ホタル」はもう、
携帯が当然のように小道具として使われている。


それによって、
ラブストーリーにつきものの、
「すれ違い」の描かれ方が違うことに気づく。

昔のすれ違いは、
待ち合わせ場所にいないとか、
タイミングの差で会えないとか、
要するに物理的なものだった。

ところが、
いつでも連絡がつく携帯のある今、
そういう状況は設定しにくい。

代わりに使われるのが、
「いつでも連絡可能」という特性を逆手にとった手法。

つまり、
かけているのに出ない、
あるいはメールの返事がこない。

さらに、
かかってきて欲しくない時にかかってくる。
あるいはメールが入る。

それによって登場人物は動揺し、
憶測に惑わされる。

つまり心がすれ違って行く。


そう、
現代風すれ違いとは、
物理的ではなく心理的なんですね。

もちろんそれは、
今を生きるぼくらにも共通すること。

両方の時代を知っているぼくには、
どちらかというと、
イマドキのすれ違いの方が痛いかな?

2010年8月25日水曜日

儀式

泊まり明けで仕事を終えた午後2時過ぎ。

本当ならもう帰宅してよいのだけど、
屋外に出るのがためらわれる。
遠くの窓越しに見える景色は、
明らかに35度の世界。

しかし、
このまま会社にいても尚更仕方がない。

意を決し、
温泉にでも飛びこむ気分で外へと踏み出す。

近くのコンビニまでたどり着き、
ガリガリ君と煙草を一箱買う。

ガリガリ君をかじりながら、
日陰を探して歩く。


普段通勤途中には、
ドトールに寄るのが日課なのだけど、
泊まり明けの今日のような日には、
別の喫茶店に行くことにしている。













新梅田食堂街にある「マルシン」。

カウンター10席だけの狭小喫茶店。
夕方からはショットバーに変身するのだが、
なかなか居心地がよく、
コーヒーもおいしい。

これだけ暑くても、
ここではホットを頼んでしまう。


音楽を聞きながら数独をやって小一時間過ごし、
大阪駅構内のikariスーパーで炭酸水を買い、
店の前で一気飲み。

そしてようやく電車に乗る。


ガリガリ君歩き食い→マルシンでホット→炭酸水一気飲み


さっさと帰宅すればよさそうなものだけど、
これらの「儀式」を済ませないと、
なかなか仕事モードから切り替えられない。

不器用な男ですから、、、

●行儀悪いことだらけしてますなぁ。

2010年8月24日火曜日

一報

最近、
歩きながら喫煙をしてる人を、
なぜだかよく見かける。

この暑さで、
イライラが募っているのだろうか。

今夏の暑さは、
人のモラルまで溶かしはじめたのか。

そういえば、
ラジオを聞いていても、
「みんなこの暑さ頑張ろうな」って、
リスナーを励ましつつ、
自分を鼓舞しているかのような口調のDJが増えている感じ。

街にいる人たちからも、
「もう勘弁してくれ」オーラが、
陽炎のように立ち上っている気がする。


チリの炭鉱落盤事故で、
33人の作業員全員が生存してるという。














しかし彼らがいるのは地下700メートル。
東京タワーのざっと2倍の深度だ。

救出には何ヶ月もかかるという。

猛烈な暑さと湿度の中で、
耐え切れるのだろうか。

「全員生きている!」という一報に人々は沸いたけど、
これからの展開を考えると、
背筋が何やらゾクゾクしてくる。

●写真は「22日、チリ北部コピアポで、閉じ込められた人たちからの手書きのメッセージを掲げるピニェラ大統領(AP=共同)」

2010年8月23日月曜日

年季













夕闇迫る摂津本山。
川のせせらぎ、
一服の涼感。
 
「Born Free」にライブを聞きに行く。













大須陽子(Vo)大友孝彰(p)出宮寛之(b)のトリオ。

大須さんは6月に三宮のグレートブルーのセッションで、
初めてお目にかかり、
1日のライブにも足をお運び下さった。

ピアノの大友君とは久し振りの再会だ。

若き俊英は、
少し見ぬ間にたくましくなったように感じる。

2セット、
アンコールも含め全16曲+インスト。

堪能しました。

マルゲリータとトマトジュースを頼み、
「トマト一色じゃんか」と、
一人突っ込みを入れながら。


ご本人は「緊張する」とおっしゃっていたが、
見ている限り全然そんなことなかったっす。

肩ひじ張らないステージング。


こんな風な余裕は、
言い換えれば「年季」ということか。

人間、
ただ年をとればいいってもんじゃあないけど、
年を重ねないと決して出せない味って、
絶対あるもんですねぇ。

2010年8月22日日曜日

空調

高校時代の友人と久し振りに食事をすることになった。

でも食事ったって、
男同士が気取った店に行くのも馬鹿らしいから、
駅前の居酒屋「ありがたや」で待ち合わせた。

着いてみると、
何と店のエアコンの半分が壊れたとのこと。

この猛暑で酷使され、
ついに悲鳴を上げたようだ。

稼ぎ時の週末。
「ありがたや」いとって「ありがたくない」事態。


うなぎの寝床のような店内の、
奥の半分は使えるのだけど、
2時間制限にさせて欲しいとのこと。

それも無理からぬことではあるが、
2時間では友人との話が尽きる訳もなく、
必然的に2軒目へ。









そして3軒目。


さすがに食べるのはもういいだろうと、
昔から知っているショットバーに行った。

ところがこのショットバーもエアコンの効きが悪い。

どうも列島のエアコンが軒並み、
ストライキを始めたかのようだ。


それはともかく。

ここのマスターが相変わらず大酒飲み。

バカラのグラスに大きな氷をゴロリと入れ、
タンカレーをついでは飲み乾し、
ついでは飲み乾し、、、

昔はぼくも負けずに飲んだものだが、
今は大人しくジンジャエールをすする。


それにしても、
このマスター、
明らかに客よりたくさん飲んでいる。

それでどーして店が維持できてるのか。

昔から思ってたけど。

何だかわけがわからないが、
でも久々楽しい友人との再会。

ぼくの心のエアコンの効きは、
悪くなかったと思う。


頭はクールに。
心はホットに。

●このPCのitunesが突然うまく起動しなくなった。うーん、困った。

2010年8月21日土曜日

直視

ある時、
冷蔵庫の中にずーっと入れっぱなしにしていた食品が、
明らかにカビていることに気付く。

でも、
その様を想像すると怖くて、
ふたを開けれない。

冷蔵庫の中だから、
腐臭がするわけではないし、
とりあえずこのままにしておこう。

そうして、
冷蔵庫を開けるたびに、
その存在は無かった事にして、
ただ無為に時間が過ぎる、、、

そんな経験は、
一人暮らしをしたことのある男子諸君には、
だれだってあるはず。

いや、
ない男子もいるだろうが、
ある女子もいるだろう。


幼子二人をマンションに置き去りにし、
餓死させた幼い母がいた。

きっと彼女もある時点で、
子どもの死はわかっていたはずだ。
ただ、
怖くて見れなかった、、、

そんな風に心の内を想像してみる。

直視しなければならない事と、
そうではない事との区別が、
だんだんつかなくなった彼女。

我が子二人が飢え死にし、
腐っていく姿を頭から追い払おうと、
友人宅を転々とし、
W杯観戦に興じていた、、、

人はそんな風にして、
少しずつ狂っていくこともできる。


人と物を同じに扱うな、
とお叱りを受けそうだが、
その通り。

でも人は時に、
人を物として扱う。

アウシュビッツしかり。
カンボジアしかり。

100歳を超え尚、
生死を確かめようともせず、
時に年金を受け取り続ける。

そんな輩もしかり。


●真昼間に外出した。暴挙だ。愚挙だ。でも行かなくちゃ、、、不在を知らされ、頭の中が朦朧となった。そういえばそうだった!酷暑も人を狂わせる。

2010年8月20日金曜日

共通

「ゲゲゲの女房」と「ホタルノヒカリ2」

今人気のドラマ二つに共通するのは、
「いきものがかり」が主題歌を担当しているということ。

さて、
その「いきものがかり」の、
ボーカル吉岡聖恵の歌声を聞いていて、
リンドバーグの渡瀬マキを思い出した。

声の湿度というか、
何のてらいもなく元気に歌いあげるスタイルというか、
とにかく二人は似ているように思える。


リンドバーグとはまた唐突に、
ずいぶんと懐かしいバンド名が出てきた。

我ながら感心する。

ぼくが社会人になったのと同じ、
1989年のデビュー。

特に2枚目のアルバム「LINDBERGⅡ」は大好きだったナ。












この中の一曲の歌詞を探していたら、
まったく偶然、
タイトルは同じだけど、
全然知らない人の詩を見つけた。

『没になった詩たち』というくくりで載ってるから、
たぶんCDなんかにはなってないと思う。

いやぁ、
没にしてはなかなか時宜を得た詩なので、
勝手に転載させていただきます。

I'm on your side

気がつけば胸の奥で
許せないのに許してる
この朝に目覚めるのは
あの夜を過ごしたから

眠れない百の夜を
二人きりの夜にかえて
消えそうなその笑顔と
約束を守っていたい

君が泣きたい夜
秘密話す人もなく
僕が待っているよ
I'm on your side
By your side

何があろうと 僕は 君を見てる
いつでも どこでも
過去で今でも明日も 味方だよ
そばに いるよ

気がつけば倒れながら
君を支えようとしている
おかしいね 喜劇だね
悲劇かな?

僕を泣かせる夜
約束を破る夜
君は待っていいよ
I'm on your side
By your side

Cause Time is on my side
どんなに離れても
まわりに一人もいなくて
さみしいとき
僕がいるよ


「倒れながら支えようと」って、
意気込みがナイス(笑)

●で、リンドバーグは2002年に解散するまでに、14枚のアルバムを出し、昨年は20周年記念ということで期間限定で再結成してたという。知りませんでした。そんな展開。

2010年8月19日木曜日

重宝

出社まで1時間以上あったので、
久しぶりにジャンカラに行った。









ここはいいねぇ。

少々周囲はうるさいけど、
なんといっても個室だし、
冷房完備、
ドリンク飲み放題。

それで1時間180円だって。

なんか申し訳ないほど。


画面左下に光っているのはipad。

興味本位で買っただけだから、
しばらくすれば飽きるのかと思いきや、
魅力はどんどん増している。

先日書いた通り、
数独なんかのゲームもさることながら、
音楽系のアプリが充実している。

鍵盤がほぼ実物大で触れるのがイイ。

ipodの音楽を再生しながら、
同時にピアノアプリでも音が鳴らせる。

超小型の内臓スピーカーもなかなか優れもので、
必要かつ十分な音量プラス音質。
充電池の「もち」が十分なのも助かる。

仕事には使わないけど、
普段の調べものから趣味、
amazonnでの買い物まで、
非常に重宝している。

ぼくの日常生活のアシスタントとして、
申し分ない働きぶりだ。


●不満があるとすれば、やっぱ重量か。バッグの中にあるのとないのとでは、全然持った感触が違う。ズシリとくるのだ。

2010年8月18日水曜日

手数











ご存じルービックキューブ。

今日の読売新聞夕刊を見て驚いた。

どんなにグチャグチャになってても、
カシャカシャする回数は、
最大で20手なんだって。

米独の科学者らが証明したという。

ぼくも持ってるけど、
一面そろえるだけで、
たぶん20回以上はカシャカシャやってるはずだ。

記事によると、
キューブの最初のパターンは、
4325京(京は1兆の1万倍)だそうで、
うち20手必要なのは、
3億通りだと推定される、
という。

つまり、
ほとんどの場合が、
19手以内で6面そろうわけだ。


両手に一個ずつ持って、
同時に6面そろえる少年がテレビに出てて、
驚嘆したけど、
世界最速はオランダの青年が2008年に出した、
7秒08だって。

ちなみにキューブは1974年、
ハンガリーの建築学者が発明したんだって。

それから36年。

コンピューターが進化して、
ようやく「解」が見つかったわけだ。
コンピューターの進化にも驚くが、
7秒でやり遂げる人間はさらに凄い。


ちなみにぼくは、
2面までしか完成させたことがないゼ。

2010年8月17日火曜日

食傷








テレビをザッピングしていたら、
「恋空」という映画をやっていた。

ははぁーん、
昨夜の情熱大陸が新垣結衣だったのは、
この映画の前フリも兼ねてか。

レンタルだったら絶対見ないな、
などと思いながら、
ついつい最後まで、、、


あとから調べてみると、
見始めたのは、
ヒロインが妊娠して流産するあたりから、
みたい。

お話はよ~くわかった。


涙腺を緩ませる「感動のツボ」なるものがあるとして、
この映画はそういうツボの特盛状態。

なのにちっとも、
本当になんとも思わなかったのは、
「ケータイ小説なんかに乗せられないぞ」的な、
ひねくれ根性なのかどうなのか、、、


刺身のトロだって、
そればっか山盛り食っても、
美味しさが何倍にもなるかというと真逆で、
きっと飽きるか、
気持ち悪くなるだろう。

ドンブリ3杯分のカニミソとか、
海老フライ100匹とか、、、

若者だったら全然オーケーなのかな。

おじさんには無理無理。


過ぎたるは及ばざるがごとし。

仏作って魂入れず。

まさしくそういう映画でした。

●調べてみて、ヒロインのフルネームに笑った。エンディング「旅立ちの唄」は驚いた。

2010年8月16日月曜日

帰省

恒例の帰省ラッシュ。
そしてUターンラッシュ。

実家に寄生し、
帰省は他人事のぼくは、
「ふふん」と聞き流すけど、
そうではない時代もあった。

渋滞に巻き込まれ、
じりじりとしか動かない車中、
ハンドルを握りながら、
焦る心を抑え、
眠くなる目をこすり、
ラジオを、
あるいはカセット(!)をかけ、
大声で歌い、
助手席の人にうるさがられたっけ。


「帰省」(詞・曲:中島みゆき)

遠い国の客には笑われるけど
押し合わなけりゃ街は 電車にも乗れない
まるで人のすべてが敵というように
肩を張り肘を張り 押しのけ合っゆく

けれど年に2回 8月と1月
人ははにかんで道を譲る 故郷からの帰り
束の間 人を信じたら
もう半年がんばれる

機械たちを相手に言葉はいらない
決まり切った身振りで街は流れてゆく
人は多くなるほど物に見えてくる
ころんだ人をよけて交差点を渡る

けれど年に2回 8月と1月
人は振り向いて足をとめる 故郷からの帰り
束の間 人を信じたら
もう半年がんばれる



久し振りの親や友との再会。

なまり全開の会話。

仏前で手を合わせ、
地元の味や空気や景色を浴びる。

帰省は人を正直にしてくれる。

そういう帰省であって欲しい、、、


帰る場所をなくし、
車さえ持たぬ今は、
あの渋滞さえ、
ちょっと懐かしい。

●みなさんまた半年頑張りましょう。

2010年8月15日日曜日

数独













「数独」と書いて「すどく」。

日本生まれのパズルと認識していたが、
考案者は実はアメリカ人だという。

ipad用のアプリがあったので、
久し振りに挑戦してみた。

すると、
ルールを忘れていることに気付き、
ネットで調べる羽目に。


上の写真で一応説明すると、
基本は3×3の升目には、
1~9の数字が一つずつ入る。

さらに9×9の升目には、
縦も横も、
どの列にも、
1~9の数字が一つずつ入る。

この写真の場合、
一番上の横の列、
53□□7□□□□となっているから、
□の中には1、2、4、6、8、9のいずれかが入るわけだ。

どの数字が入るかのヒントは、
縦の列にある。
右から3つ目の□から下に目をやると、
8がすでにある。
だからつまり、
一番右の□には1、2、4、6、9のいずれかが入る、
ということだ。

さらに左上の9個のブロックを見ると、
すでに6と9が使われている。
よってこの2つも除外する。

だから、
一番上の右から3番目の□に入るのは、
1か2か4ということになる。

こうしたかすかな手掛かりを積み重ね、
少しずつ升目を埋めていくわけだ。

当然、
あらかじめ決定している数字が少ないほど、
難易度はアップする。


ではこの問題、
というか解答というか、
数字の数独のパターンは何種類あるんだろう?

ネットで調べると、
正確にはよくわからんのだそうだ。

でも60億種類ぐらいにはなるという。

本当によくできたパズルというのは、
ルールは簡単なのに奥が深いというが、
こりゃなかなかだ。


盆休みは、
孤独に数独を、
か、、、

●残暑見舞いをいただいた。この数独の問題をお返事とさせていただこう。ではこの次お会いした時に解答を提出してくださいね(笑)

2010年8月14日土曜日

中庸

ぼくのこの机がある場所に、
かつて亡き親父のベッドがあった。

だからといって、
ブログを書く時にいつも親父を思い出しているわけではない。

っていうか、
全く思いだしていない事がほとんどだ。

今日はお盆だから特別。


その親父の葬式だか通夜だったか、
参列してくださった女性が、
「お父さんは本当に偉大な方でした」っておっしゃった。

ぼくはその時、
「偉大?それちょっと持ちあげすぎ」と思ったことを、
正直に告白する。

その女性が親父の人生とどんな関わりを持ち、
どういう側面を見て「偉大」と言われたのか、
知るよしもないのだが。


ぼくが親父を一言で形容するなら、
「中庸」に尽きる。

松竹梅なら竹。
上中下なら中。

万事ほどほどの安全運転。

悪く言えば十人並み。

巨人、
大鵬、
卵焼き。

そこが、
息子のぼくには、
はっきりいって物足りなかったし、
「ああいう生き方はしたくない」と強く思った。


今になって思うのは、
「中庸」って案外難しいということ。

だって、
世間の価値観が急速に変化する中で、
真ん中をキープするということは、
常に自分も動いていなければならないんだもん。

じっとしていれば、
自分は変わっていないと思っていても、
そして実際変わっていなくても、
いつの間にか世間の端っこに飛ばされてしまう。

親父は宗教に頼らず、
人生大体において中庸であり続けた。
矛盾する言い方になるが、
頑固なまでに中庸であった。
「偉大」かどうかはともかく、
人生における優れたバランス感覚を持っていた。

と、
こんなところでいいでしょうか、
親父様(笑)

●ちなみに親父は右耳が聞こえなかった。

2010年8月13日金曜日

珍事


















わが家の庭の木で、
蝉が毎年羽化する。

それ自体は珍しい事ではないのだが、
今年、
1枚の葉っぱに3匹の抜け殻がくっついていて、
それを母が「一度見てくれ」と、
ぼくに1週間ぐらい前から言っていたのだけど、
適当に聞き流していた。

だって、
蝉の抜け殻、
気持ち悪いもの。

だけど、
母の「見てくれ」コールが、
蝉の鳴き声以上にうるさくなってきたので、
仕方ないから写真に撮った。

ファインダー越しだと、
大胆になれるのは、
昔取った杵柄か?


母はこんな事はとても珍しいといい、
テレ朝の「ナニコレ珍百景」に応募しようと言っている。

賞金が目当てに違いない。

70年以上生きている母が、
これほど興奮しているのだから、
きっと珍しいのだとは思うが、
正直ぼくにはよくわからない。

よりによって何でこんな狭い場所で、
とは思うけど、
蝉には蝉の事情があったのだろう。

いくらでもある葉っぱの中で、
ここで絶対羽化してやると思った蝉が、
3匹いたわけだ。


母が本気で応募して採用されたら、
それこそ珍事だけど。

2010年8月12日木曜日

怪談

母に起こされ昼食を食べた後、
二度寝し、
一度起きてさらにリビングのソファで3時間ほど昼寝。

気が付くともう夕方5時だった。

年取ると、
長く寝られないなんていう同年代のヤツがいるけど、
そういう意味ではぼくはまだ若いな(笑)


とそんなことを考えていたら、
通っている皮膚科が明日から盆休みになることを思い出した。

今日行っておかなきゃ。

あわてて自転車に飛び乗った。

きっと2時間ぐらい待たされるのを覚悟して、
持参したのがこの本。













「向日葵の咲かない夏」(道夫秀介著、新潮文庫)

ところが皮膚科に着くと、
予想に反して「3番目です」と言われ、
完全な肩すかし。

結局、
家で読む羽目になったのだが、
連日の一気読みとなり、
先ほど読了した。


先日NHK「トップランナー」に著者が出てて、
それで急に気になって買ったのだけど、
さすがに面白かった。

着想に新味は感じない。
でも、
筆力がすごい。

特にスペクタクルな場面の描写は、
文字通り「ハラハラドキドキ」っていう感じを、
久々に味わった気がする。

あと、
奇想天外、
かつ二転三転するストーリーを、
破綻なく、
というか一応スムーズに読ませきるのも、
相当な力技だ。


現代日本の怪談。

2010年8月11日水曜日

一節

小説でも音楽でも、
引き込まれるか否かは、
一節でありワンフレーズで決まる。













「悪と仮面のルール」(中村文則著、講談社)でいえば、
次の一節でぼくはハマった。

 人間は誰もが、自分が主役の人生を進む。それぞれの主役が集まり、それぞれの価値観や思い入り乱れ、この世界は動く。だが、ぼくはその主役から降りようとした。主役達が動くこの世界の中で、その隙間に漂い、自分自身の価値の全てを消し、運命のいたずらや偶然性が必要なら、人工的に、誰からも見えない場所で静かに作用する存在。生きながら消滅した人間が、ぼくの他にもいるだろうか。どこかにいるだろう、と僕はぼんやり思う。(117頁)

ぼくがまんま、
こういう心境な訳じゃないですよ。

だったらこんなブログなど、
書いてるわけがない。

それよりも文書のリズムというか、
いわゆる「声に出して読みたくなる」ってやつ。


話は飛んで。

宇多田ヒカルの「人間活動」宣言。

 これは「引退宣言」ではありません!でも、「休養」でも「充電期間」でも無いんです。
 むしろ熱心に、そして謙虚に、新しいことを勉強したり、この広い世界の知らないものごとを見て知って感じて、一個人としての本当の自分と向き合う期間になると思います。それは「アーティスト活動」とは違う、「人間活動」かな、と。


こっちは、
ピンとこなかった。

殺人的スケジュールに追われるアイドルじゃあるまいし、
アーティストと人間って、
充分両立できると思うのだが、、、

でも彼女なりに切実な思いがあって、
恐らく何年も温めた上での決断なんだろうけど、、、


話はまたまた飛んで。

JUJUがマイラバの「Hellow Again~昔からある場所」をカバーしてる。

自分の限界が どこまでかを 知るために
僕は生きてる訳じゃない


なぜか、
ここが好きだった。

●理屈じゃないんだな。引き込まれるかどうかは。

2010年8月10日火曜日

冷却

「酷暑」と言ってよい今夏、
「ガリガリ君」というアイスがバカ売れらしい。









でも実はぼくは、
未だかつて、
これを食べたことがなかった。

職場でそう言ったところ、
その場にいた全員から、
信じられないという目で見られた。

そんなに有名だったのか。

こうなったら絶対に食ってやる。


泊まり明けの日中、
会社から最も近いコンビニに飛び込んだ。

「ソーダ味」となってて、
もっと甘いのかと思ったが、
意外にスッキリ清涼感たっぷり。

食感も「ガリガリ」というより、
「シャリシャリ」とかき氷みたい。

これで60円は安い。

癖になるかも?

甘い物禁止令発令中だけど、、、


でも、
とにかく今は、
ぼくを冷却してくれるものなら、
何でもウエルカム状態。

首に蓄冷剤を巻いて、
帽子をかぶり、
顔を扇子であおぎ、
ガリガリ君を食べてる中年男がいたら、
ぼくかもしれません。


●発売は1981年だという。写真は赤城乳業HPより●「悪と仮面のルール」(中村文則著、講談社)。ライブが終わってにわかに読書欲求がわき、355ページ一気読み。脳も少し冷えた。

2010年8月9日月曜日

健康

流行りの健康番組は好きじゃない。

腰が痛い。
喉が渇く。
肩がこる。
汗をかく。

そんなちょっとした不調でも、
すぐに重大な病気と結びつけ、
兆候かもしれないと視聴者を怖がらせる。


よく使われる手口が、
「このままでは将来ガンになる可能性がある」といった類。

「将来~の可能性がある」なんて、
実はほとんど何も意味していない。

「可能性」という言葉は好きだけど、
こういう使い方は大嫌いだ。

特に民放の番組は、
ほとんどこの「手口」だといっていい。

見ないくせに、
何でそんなに知っているのかというと、
母がこの種の番組が好きでよく見るから、
嫌でも情報は入ってくるのだ。


そんなぼくなのに、
先日「寿命をのばすワザ百科」というタイトルに引っ掛かり、
ついチャンネルを合わせてしまった。

お笑いタレント○○の健康診断の様子を長々見せられ、
挙げ句の果てに、
「○○さんが将来ガンになる可能性は□」なんて、
医者がしたり顔で話してる。

結局同じ手口じゃん。


○○が将来ガンになるかどうかなど、
ぼくにとってはどーでもいい訳で、
じゃどうすりゃいいのかっていう肝心の対策は、
「リンゴに白味噌を塗って食べなさい」だって。

いい加減にしてくれって感じで、
チャンネルを変えた。


結局健康の、
ひいては長生きの秘訣なんて、
規則正し生活をして、
バランスのよい食事をして、
適度な運動をする。

そしてある程度の年齢になれば、
定期的に人間ドッグに入って検査する。

そんな当たり前の事に尽きる。


そのいずれも、
ほとんど実行していないケド。

●昼間は相変わらず暑いけど、夜は嘘のように涼しい。8月7日は立秋だった。実際の季節が暦に近付いているような気がする。

2010年8月8日日曜日

代役

今年もなにわ淀川花火大会のチケットを買ったものの、
ぼくは仕事になってしまい、
母と姉夫婦らに「代役」として行ってもらった。

ぼくが行けなくても、
代わりに見てくれれば、
それだけで意味がある。


去年の8月9日付けで、
ぼくはこう書いた。

ぼくにとって花火は今や、
自分自身の成り立ちを写しだす走馬灯だ。
多くの失ったものを、
これでもかこれでもかと、
見せつけてくれる。

美しいけど、
はかなく残酷な芸術。

でもぼくにはそれが必要だ。
たぶんこれからもずっと。



思い起こすんですよ。

この花火大会に行くと。

視界を覆い尽くす火花と、
腹の底を打つような爆発音は、
ぼくにとっての「けじめ」。

花火大会の日は、
ぼくにとっての「終戦記念日」だ。


昨年だったか、
もう70歳を超えた母に聞いたことがある。

こんな音を聞くと空襲を思い出して怖くないん?

そんなんもう忘れたワ。

母が能天気なのか、
人間とは本来的にそういうものなのか、、、

そのあたり、
よくわからないんだよなぁ。

2010年8月7日土曜日

行儀

先日のライブの時に着ていた黒シャツの、
前ボタンが空きすぎという、
貴重なご指摘を頂いた。

第三ボタンまではずしていたのだが、
やっぱり第二までにすべきだったか。

若い女性には、
行儀が悪く映ったのだろうか。
あるいは、
セクスィー部長みたく見えたのかもしれない。


それはともかく。


本当に久し振りに元町のジャズ喫茶に行った。

メニューが冊子に新調されていて、
そこには飲食の種類と値段のほかに、
店のポリシーみたいなことが新たに書かれていた。

例えば映画館で映画を観るのと同じように、小一時間でもゆっくりとジャズに耳を傾ける時間をもって欲しい。そしてジャズを体で感じて欲しい。

マスターの熱い思いが伝わってくる。

さらにいろいろ書かれている。

当店は、ソファーにふんぞりかえって居眠りをしている人には注意をさせて頂きます。あからさまな居眠りは、当店にとって迷惑な行為です。お行儀よくしましょう。

そういえば以前、
ここのソファーにリクライニング状態で座っていて、
注意を受けたことがあった。

そういう意味だったのか。

お店がポリシーを持つことは良いことだ。
特にジャズ喫茶なんて、
ポリシーの塊みたいな存在で、
「愛想の良いジャズ喫茶」なんて逆に変だ。


ぼくはたまに行く元町で、
たまに空き時間が出来た時、
浮世の嫌なことを忘れるため、
この地下空間に沈む。

それこそ小一時間、
ジャズに身を委ねることで、
体ばかりか心までリフレッシュされる。

そしてこの店は、
ぼくにかけがえのない出会いをくれた。

とても大事な店だし、
ポリシーには従う。


ただ、
ひとつ言い訳させてもらえれば、
ぼくは注意された時、
居眠りしていた訳ではない。

リクライニング姿勢ではあったが、
「ふんぞり返って」いたわけではない。
目は閉じていたけど、
耳は閉じていなかった(閉じようもない)。

だってここのソファー、
座り心地が無茶苦茶良いんだもの。


「あからさまな居眠り」かぁ。

こっそり寝るのはOKなのかなぁ。

いや、
要するにジャズに集中せよということだから、
駄目だろう。

そうなると読書もNGか、、、


自分の行儀の悪さについて、
色々考えさせられた一日だった。

●そういえば映画館で寝られた時代があったなぁと、フト思った●昨日のブログが手違いで公開されてなかった。何かあったのかと、心配してくれた人がいた。感謝!

2010年8月6日金曜日

展開

さて、
演歌「音信川(おとづれがわ)」の続きの話だ。

じゃ一回それを聴いてみようと、
YouTubeを検索したら、
演歌の「音信川」以外に、
同名の歌を根岸とし江という人が
歌っていることが分かった。

この人、
実は女優根岸季衣。

70年代フォーク色全開の、
こっちの歌がツボにはまった。


音信川(作詞・作曲:大津彰)

扉をあけて出てきなよ
その部屋にもうなにもないじゃない
バスを送るよ 
もう追いかけはしないさ

メソメソするのはよしなよ
お前が泣いたら
俺は泣けないじゃない
そうだよ
お前が好きさ
お前を愛してる本当さ

せめての願いだ
あのバス停まで
川向こうにまぶしいお前の姿
あの日をもう一度抱きしめて

流れる音信川に
灯をともしてもう幾年
春も夏も秋もそしてまた冬も
過ぎてゆく

最後の願いだ
あのバス停まで
過ぎた日の悲しい笑顔に
ただ手をふるだけだから

流れる音信川に
雪はとけて仔犬がはしゃいでる

明日のない足跡が
二人の後ろに続くのか


この曲を作った大津彰氏は根岸の前夫。

ウィキるとこうある。

 山口県長門市仙崎出身。山口県立水産高等学校を経て慶應義塾大学法学部卒業。大学時代に慶應の一年先輩であったつかこうへいと出会い、つかこうへい劇団で数々の舞台劇中歌の作詞・作曲を手がける。

 大学卒業後もつかこうへい劇団での劇伴を中心とした音楽活動を継続していた(このころ、つかこうへい劇団に所属していた女優の根岸季衣と結婚している)が、1982年に中村雅俊に提供した『心の色』がヒット(第15回日本作詞大賞・大衆賞を受賞)し、これをきっかけにして本格的に作詞家としての活動を始める。

 以後、中村の他、高橋真梨子・矢沢永吉・中森明菜をはじめとする数多くのミュージシャンに歌詞を提供した。1997年、直腸ガンにより47歳の若さで死去。現在は実家のあった山口県長門市に眠る。


音信川は山口県長門市を流れているのである。

生死不明の100歳の話から、
思わぬところにたどり着いたなぁ。

●「インセプション」(クリストファー・ノーラン監督)を観た。ライブが終わるまで我慢していたのだ。案外意味はわかったけど、だから特に面白いってわけでもなかった。どーしても「マトリックス」がかぶる●三宮「グレート・ブルー」のセッション。ライブの時イマイチだった「MOONDANCE」に再挑戦。やっぱりイマイチだった。曲は格好いいのに

2010年8月5日木曜日

音信

居場所はおろか、
生きているのか、
死んでいるのかさえ分からない、
100歳以上のお年寄りがゴロゴロ見つかっている。

長寿国ニッポンの実体。

すべてが犯罪がらみ、
というわけではなさそうだけど、
いずれにせよ、
数十年もの間、
家族と音信不通だったことは間違いない。


「音信」には「いんしん」という読み方があると、
ネット辞書で知った。

そして、
音信川と書いて「おとずれがわ」と読むことも。

音信川は山口県湯本温泉にある。

湯本ハイランドホテルのHPには、
名前の由来についてこう書かれていた。

湯本温泉には、恋をした娘が川下にいる相手にそっと恋文を川に流したという言い伝えがあり、それが音信川(おとずれがわ)の名前の由来だといわれております。

まるで演歌。

ひょっとしてと思い、
調べてみたら、
やっぱりありました。

岡ゆう子「音信川」(今村弘祥作詞、くにひろし作曲)










画面を撮って、
ちょっと暗めに演出してみた。


温泉宿とのタイアップ曲かな?

で、
今回のネタはここまでで終わるはずだったが、
思わぬ大物がかかった。

それは明日の話。


●蛍といえば、「ホタルノヒカリ2」面白いね。

2010年8月4日水曜日

苦労

NHK「矢沢永吉&糸井重里~今だからこそお金の話~」を見た。

YAZAWAは子どもらに言うそうだ。

お前らには敵がいる。それは「苦労を知らない」ということだ

敵は己の中にありってことだね。
説得力あります。


ただし、
少し言いたい事もある。

俗に「若い時の苦労は買ってでもせよ」と言うが、
イマドキの親は、
子を苦労知らずに育てる。

「可愛い子には旅をさせろ」なんてほとんど死語。

子どもが旅をしようとすれば、
日程や宿泊場所の安全を確かめ、
大学受験にまで付いていくような親が、
イマドキである。

子が苦労しようにも、
その芽を親が全部摘み取っておいて、
あとで「お前は苦労を知らない」と言われても、
それはちょっと理不尽かなとも思う。


ぼくにしたって、
自分の半生を振り返った時、
「大変だった」とは思うが「苦労した」とは思わない。

「大変」と「苦労」の違いは、
重荷を背負った理由だ。

自分で背負ったならば、
それは「大変」。
他人に背負わされてこそ「苦労」という。

だからぼくは「大変」は知っているけど、
本当の意味での「苦労」は知らない。


子育てといえば先日、
同学年のママと話をしていて、
子どもを運動部に入れるとグレない、
みたいな話になった。

要は疲れ果てさせて、
道を外れる体力を奪うということ。

それは確かに有効な手段だな。

でも、
見かたによっては合法的洗脳のような気もする。

脳みそまで筋肉になっちゃたら、
どうするんだろう。

2010年8月3日火曜日

不肖

先日ある集まりで、
「あなたはどういう人ですか」というお題で、
各参加者が少しずつ喋った。

ぼくは「自分は大馬鹿者」だと言った。


賢い人:言われなくても悟る
普通の人:言われて悟る
馬鹿:痛い目に遭って身を持って悟る

ぼくなりの人間の分け方だ。
前にも書いたことがあると思う。

そういうぼくは、
それ以下の大馬鹿。

一度痛い目に会っただけでは悟らず、
何度も大けがをして、
死ぬ寸前まで行って何とか気づく。

そうやってぼくは生きてきた。

転ばぬ先の杖を、
幾度も差し出されながら、
ことごとく蹴倒して生きてきた。


「不肖たはしろ」

何気に昨日書いた言葉。

ふ‐しょう 〔‐セウ〕 【不肖】

[名・形動]《「肖」は似る意》
1 取るに足りないこと。未熟で劣ること。また、そのさま。不才。「―ながら誠心誠意努力いたします」「―の身」
2 父に、あるいは師に似ないで愚かなこと。また、そのさま。「―な(の)弟子」「―の子」
3 不運・不幸であること。また、そのさま。
[代]一人称の人代名詞。自分をへりくだっていう語。「―儀、この度社命により」(デジタル大辞泉)



謙遜じゃなくピッタリだ。


先日のライブの第2セットで歌った「Gran Torino」。

同名映画のタイトルソングで、
難易度超高めだけど、
どーしても歌いたかった1曲。

繰り返されるこんな歌詞がある。

your world is nothing more than all the tiny things you've left behind

人生とは何ぞや。

そんな大上段に構えなくても、
答えはひとつ。

お前がやってきたこと。
それ以上でも以下でもない。

そんな意味だろう。


少なくとも不肖たはしろは、
そんな思いを込めて歌った。

2010年8月2日月曜日

御礼

武庫之荘・Mクアトロ「サンディ 昼下がりライブ」に来てくださった皆様、
本当にありがとうございました。

あんなクソ暑い中、
わざわざ足を運んでいただけるということが、
どれほど有難いことか、
不肖たはしろ肝に銘じております。

それと同時に、
今回来れなかった人でも、
メールで声援をくれた人、
このブログを読んで心配してくれてた人、、、

とにかく、
ぼくのことを気にかけてくれている、
すべての人に感謝します。

その気もちを歌に込めました。


それにしても、
歌うって本当に体力がいると改めて痛感した。
リハも含め、
4時間ほどの間に延べ20曲を歌って、
終わったあとは足腰がガタガタ(泣)

こりゃ、
ちとジョギングでも始めなければ、
この先ないなと、
身をもって感じた次第であります。


曲りなりにもジャズボーカルを初めて7年と、
ライブ中のMCでも申しましたが、
たかが7年です。
人間でいえばようやく小学生。

まだ足し算すら満足にできません。
漢字もほとんど書けません。

身の程を確かめつつ、
また新たな歩みを始めます。

これからも応援をよろしくお願いします。


最後に、
今日歌った曲目を記しておきます。

1 Bye Bye Blackbird
2 It's Easy To Remember
3 Angel Eyes
4 Nature Boy
5 Moondance
6 You And The Night And The Music
7 Never Let Me Go
8 Gran Torino
9 L-O-V-E
10 Songbird

またいつの日か!


●それまでは、引き続き拙ブログにお付き合いくださいませ(笑)

2010年8月1日日曜日

前日

昼間の空いた1時間。

迷わずジャンカラへ向かう。

案内された部屋番号は「911」


オーマイガッ!


瞬間的に連想したのは、
アメリカにおける119番の電話番号。

あるいはポルシェ911。

そして、
うっかりしてた9.11、
米同時多発テロ。


重い。
重すぎる番号である。

アメリカのホテルにはきっと、
今は911号室はないんじゃないかな。
適当な想像だけど。


ライブを前日に控えたぼくの心境と、
それらを重ね合わせるわけではないのだけれど、
やっぱり今のぼくが非常事態であることに変わりなく、
そういう意味では相応しい番号だ。

ただ、
そういう巡り合わせを楽しめる自分がいることも感じる。

何とかなるでしょ。


ジャズというものを歌い始めて、
曲りなりにも7年ぐらいにはなる。

本当に真剣に取り組みだしてからでも、
もう3年にはなるかな。


その割には、
ちっとも進歩してない。

それは分かってるんだけど、
前日の心持は、
昔より図太くなったとは思う。


ぼくの歌がいいと言ってくれる人の前で、
全力で歌える。
こんな幸せなことは、
ぼくにしてみれば滅多にない。

思いを込めて歌う。
それしかないし、
それしかできない。

その結果が大炎上だろうが、
倒壊だろうが、
それはあんまり関係ない。

無責任だけど。

ありのままの今のぼくを知ってもらえれば、
それで十分。

楽しむだけだ。

どうか皆さまも、
発展途上のぼくという人間を、
存分に楽しんでください。

●今日の万歩計はもうちょっとで1万歩だった。よく歩いた。再会した。よく喋った。メールもいくつかもらった。久し振り、人並みに活動した気分だ。さて、もう寝よう。

遺志

30日は親父の13回忌だ。 あーそんなになるのか、 と言うのが率直な感想。 親父が亡くなる直前、 僕は酒を辞めた。 復職して最初のボーナスが出た日、 入院していた病院に行って報告した。 もう親父はかなり弱っていて、 ほとんど喋れなかった。 でも...