小説でも音楽でも、
引き込まれるか否かは、
一節でありワンフレーズで決まる。
「悪と仮面のルール」(中村文則著、講談社)でいえば、
次の一節でぼくはハマった。
人間は誰もが、自分が主役の人生を進む。それぞれの主役が集まり、それぞれの価値観や思い入り乱れ、この世界は動く。だが、ぼくはその主役から降りようとした。主役達が動くこの世界の中で、その隙間に漂い、自分自身の価値の全てを消し、運命のいたずらや偶然性が必要なら、人工的に、誰からも見えない場所で静かに作用する存在。生きながら消滅した人間が、ぼくの他にもいるだろうか。どこかにいるだろう、と僕はぼんやり思う。(117頁)
ぼくがまんま、
こういう心境な訳じゃないですよ。
だったらこんなブログなど、
書いてるわけがない。
それよりも文書のリズムというか、
いわゆる「声に出して読みたくなる」ってやつ。
話は飛んで。
宇多田ヒカルの「人間活動」宣言。
これは「引退宣言」ではありません!でも、「休養」でも「充電期間」でも無いんです。
むしろ熱心に、そして謙虚に、新しいことを勉強したり、この広い世界の知らないものごとを見て知って感じて、一個人としての本当の自分と向き合う期間になると思います。それは「アーティスト活動」とは違う、「人間活動」かな、と。
こっちは、
ピンとこなかった。
殺人的スケジュールに追われるアイドルじゃあるまいし、
アーティストと人間って、
充分両立できると思うのだが、、、
でも彼女なりに切実な思いがあって、
恐らく何年も温めた上での決断なんだろうけど、、、
話はまたまた飛んで。
JUJUがマイラバの「Hellow Again~昔からある場所」をカバーしてる。
自分の限界が どこまでかを 知るために
僕は生きてる訳じゃない
なぜか、
ここが好きだった。
●理屈じゃないんだな。引き込まれるかどうかは。
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