ある時、
冷蔵庫の中にずーっと入れっぱなしにしていた食品が、
明らかにカビていることに気付く。
でも、
その様を想像すると怖くて、
ふたを開けれない。
冷蔵庫の中だから、
腐臭がするわけではないし、
とりあえずこのままにしておこう。
そうして、
冷蔵庫を開けるたびに、
その存在は無かった事にして、
ただ無為に時間が過ぎる、、、
そんな経験は、
一人暮らしをしたことのある男子諸君には、
だれだってあるはず。
いや、
ない男子もいるだろうが、
ある女子もいるだろう。
幼子二人をマンションに置き去りにし、
餓死させた幼い母がいた。
きっと彼女もある時点で、
子どもの死はわかっていたはずだ。
ただ、
怖くて見れなかった、、、
そんな風に心の内を想像してみる。
直視しなければならない事と、
そうではない事との区別が、
だんだんつかなくなった彼女。
我が子二人が飢え死にし、
腐っていく姿を頭から追い払おうと、
友人宅を転々とし、
W杯観戦に興じていた、、、
人はそんな風にして、
少しずつ狂っていくこともできる。
人と物を同じに扱うな、
とお叱りを受けそうだが、
その通り。
でも人は時に、
人を物として扱う。
アウシュビッツしかり。
カンボジアしかり。
100歳を超え尚、
生死を確かめようともせず、
時に年金を受け取り続ける。
そんな輩もしかり。
●真昼間に外出した。暴挙だ。愚挙だ。でも行かなくちゃ、、、不在を知らされ、頭の中が朦朧となった。そういえばそうだった!酷暑も人を狂わせる。
0 件のコメント:
コメントを投稿