2010年8月30日月曜日

不快









「ゼロスタイル・ミント」。

JTが東京限定で売っているこの無煙タバコを、
果たして禁煙場所で吸っても良いか否か。

この問題は簡単そうで、
なかなか複雑かもしれない。

これ、
火も使わなけりゃ煙も出ない。

つまり禁煙運動家が金科玉条としてきた受動喫煙の危険性が、
限りなくゼロなわけだ。

だって、
パイポをくわえているのと同じなんだもん。


今のところ企業や店舗によって、
対応はまちまちなようだ。

自治体は基本的にOK。

そりゃそうだ。
禁止する法律がないのだから。

企業ではJR東海や日航はOK。

反対の企業や店舗もある。
面白いのは全日空。

同社広報室の見解の一つはこうだ。

吸っている仕草が他の乗客の快適性を損ねる恐れが強い


ほとんど言いがかり。

最初ぼくはそう思った。

それで他の乗客の快適性を損なうなら、
たとえば隣席の人の香水の匂いや、
飲んでる酒の匂いや、
赤ん坊の泣き声や、
携帯メールしてる仕草や、
何でもかんでも禁止にできるではないか!


でもよく考えてみれば、
全日空の言い分にも一理ある。

たとえば、
爆発的に売れているという、
ビール風味飲料。












アルコールゼロ。

理屈でいけば清涼飲料水と同じなのだから、
ドライバーが運転中に飲んでもOK。

もちろん中学生が飲んでも法律的にはOK。

でも、
あれを片手に車を運転してたり、
中学生が学校の帰りに飲んでたりしたら、
見ている側は確かに不快かもしれない。

だから大事なのは、
他人の不快を互いに配慮する気配り。
つまりマナーなんだよなぁ。

それを健康とか法律とか、
何がしかの大義名分をつけて禁止するから、
線引きが微妙なややこしい商品が次々に開発されると、
対応がヘンテコになってしまうのだ。


ぼくとしてはそのことが、
つまりマナーで解決できるはずのことを、
ルールにしてしまうことが一番不快。

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