2010年11月30日火曜日

増長

携帯電話は元町にも自宅にもない。

仕方ない。

近所のドコモショップに連絡すると、
「ケータイ補償お届けサービス」とやらに、
ぼくは加入しているので、
5000円ほどで新品を手に入れられるという。

ラッキー。

ならばすぐにでもと、
前に使っていた携帯を持って(その分だけでもデータを移せると思って)、
ショップに向かう。

すると、
まず警察に盗難届を出してほしいという。

仕方ない。

近くの交番に向かった。

そこで盗難届の受理番号というのを控えて、
再びショップに戻る。

「も、もらって来ました受理番号」

そういうぼくに、
案内の女性がこう言った。

「携帯、ありましたよ」

「は?」

「お客様が交番に行かれた後、確認しましたら、警察からドコモの方にすでに連絡が入っておりました」

「は?」

そんなシステムになってるなんて、
ちっとも知らなかった。

「どこの警察ですか」

「西宮署です」

「は!」

頭の中に「?」が渦巻くが、
とりあえず西宮署に向かった。

署で「かくかくしかじか」説明すると、
おまわりさんは奥へ行き、
しばらくして手に何か持って戻ってきた。

「携帯電話とぉ、煙草とライターも落としませんでした?」

「!」

そ、
そういえばジッポーのライターが、
ここ数日見当たらなかったけど、、、

おまわりさんの手には、
確かに三点セットがそろっていた。

「一体これは、どこで拾われたんですか?」

と尋ねて告げられた場所は、
もろ、
自転車通勤の経路。

なんでそんなところに携帯と煙草とライターを落とすの?

受け取ったあとも、
しばらく考えて、
ようやく思い出した。

あの日朝、
自転車で駅に向かってたら、
道路工事の現場があって、
5センチぐらいの路上の段差にタイヤをとられ、
転びそうになったっけ。

「なんじゃこりゃ、危ないなぁ」と思いながら、
先を急いだあの時の衝撃で、
前カゴのバックから三点セットが飛び出したのだ。

それ以外考えられない。

ひょっとしたら、
後ろの人が声でもかけてくれたのかもしれないけど、
ぼくは音楽で聞こえなかった(のかもしれない)。

「いやはや」というべきか、
「やれやれ」というべきか、、、

携帯は落下の衝撃か、
少し傷ついていたけど、
そんなの問題じゃない。

帰宅してすぐ、
「ケータイデータお預かりサービス」に加入し、
携帯の「位置情報提供」をONにした。

泊まり明けでヘロヘロなところ、
予想外の展開で走りまくり、
しばし放心状態。

少し落ち着いて考えた。

こうやって人生がぼくを甘やかすと、
自分自身が増長しそうでコワイ、、、

●拾って下さった方はもとより、その他関係各位、ご心配をおかけしました。他山の石として、自衛してください●龍馬伝最終回ようやく見れた。かなり期待していた分、かなり落胆した。その件はまたいずれ。

2010年11月29日月曜日

紛失

いつのまにか無くなって、
そのうち出てくるわと高をくくっていたら、
一向に見つからず、
仕方なくスペアを作った自転車のカギ。

これで一安心と思った途端、
本当にその途端、
発見した。

それもぼくの部屋で。

脱いだジーンズを置いておく椅子があって、
先日それを何気に見ていたら、
椅子の背もたれと座面のところにポロン。

座布団が目隠しになっていたので分からなかったのだが、
その日はたまたまいつもとは違う角度から椅子を眺めて、
それで気づいた。

本当に笑っちゃうぐらいに、
シラーッとそこにあった。

紛失して数ヶ月になるのに、
何で気づかなかったのだろう。

でも、
それはそれで「探し物ってこんなもんだ」なんて思っていたら、
今度は携帯電話が行方不明になった。

昨日、
バックからいつの間にかなくなっているのに気づいて、
あぁどうせ会社に忘れたのだろうと思って、
今日出社しても、
どこにも見当たらず、
警備への届出もない。

携帯に電話してみると、
応答はあるんだけど、、、

docomoのホームページから、
携帯電話の居場所を探れることに気づいて、
やってみたのだが、
携帯の方の設定をしていないために使えず。

ゲゲゲッ!

こうなると土曜日の行動を洗い直してみる必要がある。
えーっと、
元町に行って、
健康診断受けて、
仕事して、、、

となると元町か?

お気づきの方、
連絡ください。

といっても、
携帯ありませんが。

こんな感じで、
ぼくはあんまり焦っていない。

でも自転車のカギの一件もある。

もう少し焦って、
真剣に探したほうがいいのかもしれない。

●と書きながら、面倒くさいなぁ、もう新しいのに変えようかななんて、思ってたりなんかして。

2010年11月28日日曜日

健診

会社の健康診断を受けた。

週初めからやっていたのだけど、
何だか面倒くさくてズルズルしているうちに、
最終日になってしまった。

我が社は年2回と決まっているので、
これで40回以上目になる。

夕方会場に到着する。

広い会議室にブースがいくつか設けられていて、
順番に回っていけば終了だ。

しかし何ですな、
健康診断もどんどん機械化されていくのに驚く。

身長体重はもちろん、
視力や聴力、
心電図に血圧、
レントゲン、、、

前回までは尿検査は当日会場のトイレで、
「現地調達」だったのが、
今回からは事前に容器を渡された。

問診票もバーコード化されて、
学校のテストみたいにいろんな項目ごとに、
升目に「1」とか「2」とか記入するだけ。

一応、
医師の診察もあるのだけれど、
今回からは胸の呼吸音を聞くだけになった。

前回までは背中にも聴診器を当てたけどな。

ほかに「手作業」といえるのは採血だけ。

注射針が腕に刺さって、
ぼくの血液が注射器に吸いこまれていく時でけが、
唯一人間らしく感じがして、
じっと見つめてた。

●砂浜に映った二人の影を撮った写真を見せてもらった。二人が一体何をしているのかが気になった。

2010年11月27日土曜日

対応

にしても、
海老蔵やってくれました。

結婚を機に回心したかに見せかけ、
返す刀で大立ち回りである。












先日のプロフェッショナル見たけど、
菜食主義になって、
酒も控えめになったんだと思ってたぼくは、
まんまと一杯食ったわけだ。

団十郎は「息子を叱った」というが、
手を見ただけで、
「息子は殴ってない」って信じているとすれば、
充分な親ばかぶりだ。

対応が一番まともなのは新妻。

血まみれになって帰宅した旦那を見て、
とりあえず実家に相談するとか、
119番するとかしないで、
即110番通報だもの。

さすが現役アナだと感心した。
こういう時、
隠しだては絶対によくないと、
彼女は知っているのだ。

まぁ実際はただ怖かったんだろうけど。

でも即110番って、
梨園の常識と一致してるかな?

成田屋の方では、
「何でうちに先に連絡してくれなかったの」なんて、
変な具合になってないか、
ちょっとだけ気がかりだ。

ぼくが気にしても仕方ないけど。

結婚当初のボタンの掛け違いって、
あとあと尾を引くって聞くけど。

しかしなんで世間は、
梨園にはこうも寛大なのかね。

海老蔵のCM降板なんて話には全然ならない。

同じ泥酔でも、
一人公園で全裸になった草薙君の方が、
よっぽど可愛らしいと思うのだが、、、

今回の事件で初めて知ったのだが、
海老蔵には隠し子がいたんだそうな。

問題児は何かある度に、
昔のことを蒸し返される。

これは有名無名には関係のないことだ。

事の顛末はこれからはっきりしてくるのだろうが、
すでに明白なのは、
海老蔵は、
結婚してもやっぱり海老蔵だったという、
至極当たり前の事だった。

あと、
海老蔵を殴ったヤツ。

無事なんだろうか。

そっちもちょっと心配である。

●ぼくも血まみれになって寝てたこと、あったなぁ●竜王戦第3戦。羽生名人が勝って2勝2敗に●長谷川2階級制覇。素晴らしい。本当はこっちを話題にするべきだった?

2010年11月26日金曜日

入院

小学校2年生の時、
やっかいな病気になって、
須磨の高台にある病院に4ヶ月間入院した。

「こども病院」っていう名前の通り、
入院患者は子どもばかり。

一部屋四つのベッドがあって、
ぼくは(たぶん)南西の角だった。

完全看護で、
親との面会は週に2回。

そのベッドはぼくだけの「城」だった。

枕元にラジオをセットして、
ベッドのパイプにイヤホンのコードを巻きつけて、
横になるとちょうど左耳のところにイヤホンの先端がくるように、
場所を調節した。

足元には背もたれの角度を調節できるハンドルがついていて、
ぼくはそれを使ってほんの少し、
たぶん三度ぐらい傾けて寝るのが好きだった。

毛布とシーツをピンと張って、
ちょうどホテルのベッドのように、
マットレスの下に織り込んで、
そのままの状態で隙間に体を滑りこませて、
圧迫感を感じながら寝るのが好きだった。

ナースステーションは「遊び場」。
カルテを空気圧で送る「エアシューター」が好きだった。

カルテを入れたカプセルに、
ダイヤルをカチカチ回して行き先をセットし、
ボタンを押すとシューターの奥の方から、
空気がシューってやってくるのが聞こえて、
タイミングを見計らってパイプにカプセルを投げ入れると、
シュッと吸いこまれていった。

悪戯が大好きで、
車いすに入院している別の子どもを載せて、
病棟中を駆け回り、
看護婦さんに怒られた。

罰として、
注射をされた。

子ども心に、
一体何の注射だと思ってアンプルを見ると、
「蒸留水」と書かれていた、、、

いやいや、
長々と。

SIONの「12号室」(http://www.youtube.com/watch?v=XthvTgblizU)を聞いてたら、
思い出しちゃってね。

彼女と話したその日から ほんの少しづつだけど
誰かの問いに答えたり 誰かに話しかけれるようになった
何人かの友達もできて やっとそこの暮らしに
やっとそこの暮らしに慣れてきた 3か月目の朝突然言われた
ここにいても君の場合はなんにもならない 君も家に帰りたいだろう

みんなとは違うと言われ ここに入ってきて
そして やっとやっとここに慣れたのに ここも違うらしい
4時間電車に乗って 元いた教室に戻った
懐かしいはずのクラスの顔、顔 みんなよその国の人に見えた
今日からまた仲間ですと 先生は俺を紹介した

なんか気持ち、
わかるんだよなぁ。。。

●しかし、たとえ蒸留水とはいえ、今だったら大問題になるだろう。もちろん、看護婦さんは大問題ではなく、そういう世の中が大問題なのであるが。

2010年11月25日木曜日

尊敬

今日は一日、
「通報されるくらいに」をipodでリピートしていた。

はまりました。

しゃがれた声で紡ぎだされる言葉が、
とっても心にしみる。

こういうのを声の説得力っていうんだろう。

詞を何度も読み返して思うのは、
「慌てる」と「急ぐ」って違うんだなってことだ。

「慌てずに急ぐ」って、
矛盾してるようで全然矛盾してない。

そういえば、
大好きな作家開高健の言葉に、
「悠々と急げ」ってのがあった。

まさしくそういうことだよなぁ。

ところで、
SIONってシンガー、
全然知らなかった。

ぼくより年上で、
福山雅治が「リスペクト」してるんだそうな。

ついでに言えば、
龍馬伝最終回で、
龍馬を襲う3人のうち一人が彼だという。

ぼくも彼をリスペクトして、
あらてめて歌詞を全文転載しよう。

通報されるくらいに
あわてんなよ 雨があがったからって いきなり晴れるわけないさ
俺はまだ やっと今 始まったばかりだろ
早くはない 遅くはない 始めたら始まりさ
何度でも 何度目でも 始めたら始まりさ

褒められたくて 気にして欲しくて わかって欲しいことが
見返したくて カッコつけたいことが 全部力をくれる
同じ景色に 蹴躓いて また無様にコケたとしても
笑われても 相手にされなくても それがどうした

ほら 通報されるくらいに ぶっとばすぜ

時間がまだあるからって そうゆっくりしてられないんだ
時間がまだあるからって そうゆっくりしてられないんだ

枕元を 警笛を鳴らして 急行電車が走り抜ける
向かいのビルは 今日も工事中 悪くない朝だ
足元では 5つになる猫が すっとんきょうな顔して寝てる
もうしばらく こうしていたいけど やることがあるんだ

ほら 通報されるくらいに ぶっとばすぜ

時間がまだあるからって そうゆっくりしてられないんだ
時間がまだあるからって そうゆっくりしてられないんだ

もれなく当たる 臆病風は 何とでも言って叩き返してしまえ
カラくじでいい 当ててくれなくても 俺が当たるから

ほら 通報されるくらいに ぶっとばすぜ
ほら 通報されるくらいに ぶっとばすぜ

あわてんなよ 雨があがったからって いきなり晴れるわけもないさ
俺はまだ やっと今 始まったばかりだろ
早くはない 遅くはない 始めたら始まりさ
何度でも 何度目でも 始めたら始まりさ

ほら 通報されるくらいに ぶっとばすぜ
ほら 通報されるくらいに ぶっとばすぜ

時間がまだあるからって そうゆっくりしてられないんだ
時間がまだあるからって そうゆっくりしてられないんだ
時間がまだあるからって 
●すんごいついでに、SIONは山口県豊北町の出身。

2010年11月24日水曜日

激励

今年も「冬」を実感できる気候になってきた。

フィギュアスケートの季節である。

といっても、
もうとっくにシーズンは始まっているのだけど。

女子は村上佳菜子がキュートな笑顔で話題を一人占めしている。

それに反比例するように、
浅田真央は調子が最悪で、
はや限界説まで出ているようで、
つくづく残酷な世界だよなぁと思う。

まだ20歳だぜ。

とはいえ、
あれだけジャンプが跳べないんじゃ、
そういう声が出ても仕方がないかも。

彼女、
今シーズンからコーチを変えたんだったな。

新しいコーチがどうこう言う気はさらさらないけど、
今となっては懐かしいタラソワコーチ。

彼女ですごい印象的なのは、
同じく彼女がコーチを務めた荒川静香が語ったエピソードだ。

練習中の荒川に、
タラソワは何度も「マーキシマム」って叫んだそうだ。









荒川にしてみれば、
目いっぱいやっているつもりなわけで、
それでも「もっと」って叫ばれて、
その時は意味がわからなかった、
みたいな内容だった。

練習以上のものが本番でできる、
「火事場の馬鹿力」的なものって、
確かにあるかもしれないけど、
そんなんじゃ駄目なんだな。

練習で出来ないものは、
本番では絶対出来ない。

そんなことは荒川だって百も承知だったはずだけど、
その荒川に「マーキシマム」ってタラソワが叫び続けた、
その心は、
タラソワには見えていたということだ。

あなたはそんなものじゃない。

頑張らせるためのはったりなんかじゃなく、
経験に裏打ちされた確実な「像」として、
タラソワの頭には荒川の潜在能力が見えていた、
そう考えるべきだろう。

タラソワの「マーキシマム」を、
ぼくはぼく自身に言う。

おれはこんなもんじゃない。

おれはこのままでは死ねない。

てなことを書いていたら、
素敵な曲がラジオから流れてきた(http://www.youtube.com/watch?v=pSk10VW8Mpw)。

慌てんなよ 雨が上がったからって いきなり晴れるわけもないさ
俺はまだ やっと今 始まったばかりだろ
早くはない 遅くはない 始めたら始まりさ 
何度でも 何度目でも 始めたら始まりさ 



ナイス♪

2010年11月23日火曜日

補正

ここ数年お世話になっている物の中で、
こいつはたぶん5本の指に入ると思う。










ZOOM社の「H2」というレコーダーだ。

セッションの時や練習で、
いつも使っている。

こいつ、
本体はプラスチックで出来ていて、
先端のマイク部分も、
本物のマイクのような金属のメッシュで覆われていて、
一見オモチャちっく。

にもかかわらず、
CD以上の音質で録音できる上、
全く丈夫なヤツで、
少々落としたぐらいではびくともしない。

実に「当たり」だった。

それはそうと、
自分の声を初めて聞いた記憶って、
若い人はあんまりない、
というか生まれた時から家庭用ビデオがある時代だから、
記憶にないだろうけど、
ぼくぐらいの年齢だと、
子どものころにようやく、
オープンリールのテープレコーダーが普及したころなので、
鮮明に覚えている人が多いのではなかろうか?

自分のイメージとあんまり違うので、
大抵の人は驚いたことと思う。

ぼくもそうだった。

でも今は録音された声を聞いても、
違和感がない。

これって、
イメージと現実との間のズレを補正する回路が、
頭の中にできたということなのだろうか、、、

昔々、
録音機なんかがないころの名歌手たちは、
自分の本当の声を知らぬままだったのだろうか?

一方ぼくは、
容姿に関しては依然として全く補正ができてない。
ヨドバシなんか歩いていると、
ビデオカメラに映った自分の姿が、
いきなり50型ぐらいのモニターに映し出されていたりして、
そういう時はギョッとする。

だれだこのおっさんは、、、

まるで醜い物から目をそむけるように、
今見たものが現実ではないことを祈るように、
足早にカメラの視界から立ち去る。

美容院や洋服の試着に気が進まないのも、
たぶんそのせいだろう。

「撮られ慣れ」してる若い人には、
考えられないことかもね。

●柳田法務大臣更迭。世論と永田町の声の補正が遅すぎた。

2010年11月22日月曜日

寿司

「法務大臣っていうのはいいですね。2つ覚えておけばいいんですから。『個別事案についてはお答えを差し控えます』あとは『「法と証拠に基づき適切にやっております』。この2つなんです。まぁ何回使ったことか」


http://www.youtube.com/watch?v=iiGuf5vNVb8

柳田法務大臣の「国会軽視発言」。


彼が辞めるか否かはとりあえず置いておいて、
ぼくは彼の経歴にとても興味を抱いた。


東大に一度入学するものの、
手に職をつけたいと退学し、
なんと寿司職人になったというのだ。


その後東大に再入学して、
民間会社に就職するのだけれど、
相当なチャレンジャーであることは確かだ。


ぼくなんかこの経歴知った途端、
彼の味方になっちゃたもん。


冒頭の発言だって、
実際のところ彼の言う通りなんだろう。


でもいくら元寿司職人でも、
本来、
苦し紛れのときに使う「答弁」を、
「ネタ」にしちゃったセンスは悪過ぎた。


こうなった以上、
彼は辞めざるを得ないと思うのだが、
それより問題なのは、
今後、
彼がネタにしちゃった二つの答弁が、
実質上使えなくなったことではないか?


ぼくらの仕事でもそうなのだが、
とりあえず何とかなる「逃げの手」というのは重宝だ。


むろん、
それ以上の「手」があればいいけれど、
時間もなくてどうしようもないとき、
頼れる逃げの一手が頭にあるのとないのとでは、
精神的に随分違う。


これからの法相は、
マグロとサーモンなしで寿司を作らなきゃならないわけだ。

2010年11月21日日曜日

優勝

ジュネーブ国際音楽コンクールで、
日本人ピアニストが初優勝したというニュースが、
大きく報じられた。

この萩原麻未さんという女性、
報道されるところによると、
逸話に事欠かないようだ。

なんせ恩師自ら、

「野性児、不思議ちゃん」

と言うぐらいなのだから。

確かぼくが見たNHKニュースでも、
この恩師は「ピアノだけはきっちりしてる」って、
「だけ」のところをやけに強調してたっけ。

マスコミの取材に、
これだけ断言するということは、
よっぽど変わった人、
いわゆる「天然」な人なのだろう。

日本人ピアニストは世界中で活躍しているけど、
正確に弾きすぎて「ロボットみたい」と揶揄する声もあるやに聞く。

そういう中で、
彼女のような「規格外」もいるのだということが、
一番のニュースかもしれないナ。

演奏している映像を見たけど、
時に椅子から腰を浮かし、
鍵盤に顔をすりつけんばかりにして弾く姿は、
どこかジャズピアニストの上原ひろみを連想した。

この「不思議ちゃん」、
NHKの取材に、
「コンクールで自分の未熟さに気づいたので、また勉強したい」
って答えている。

そう、
このコンクールは若手の登竜門。

「今後に期待」って言葉、
こういう人に対してこそ使いたい。

2010年11月20日土曜日

足跡

「365歩のマーチ」など作詞した、
星野哲郎氏が先日亡くなり、
きょう告別式があった。

幸せは歩いてこない
だから歩いてゆくんだね
一日一歩三日で三歩 
三歩進んで二歩さがる
人生はワン・ツー・パンチ 
汗かきべそかき歩こうよ
あなたのつけた足跡にゃ 
きれいな花が咲くでしょう


素晴らしい。

ちなみに氏の本名は有近哲郎という。
「星野」はペンネームである。

なぜこんなことを書くかというと、
さっき探偵ナイトスクープを見ていたら、
定年退職後に作詞を習い始めたという、
元教師の人が出ていて、
その人のペンネームが、

「五川実」

と書いて「いつかわみのる」っていうので、
大笑いしたからなのだ。

いいねぇ。

字面だけ見てたら、
作詞家らしいというか、
いかにももっともな名前に感じるところが、
ベリーナイス。

3歩進んで2歩下がり、
それでもいつかは実る、
歩きつづければ、
きっといつかは実る。

ぼくの足跡には、
どんな花が咲くんでしょうねぇ。

●ペンギンさんの誕生日にささやかな贈り物をしておいたのだが、それが思いのほかサプライズであったようで、心底喜んでくれた。ぼくも嬉しかった。

2010年11月19日金曜日

武力

母とカラスの攻防は、
ついにカラス側の「武力行使」という事態に発展した。

母によると、
今朝、
「ドスン」という音がして外に出てみると、
駐車場のそばに、
赤ん坊の拳大の石が落ちていたという。

母が見せてくれたその石は、
赤茶けていて、
わが家の目の前を通る阪急電車の敷石であることは、
一目瞭然だった。

「カラスがくわえて駐車場の屋根に落としよった」

石を握りしめ、
悔しがる母。

確かに、
石には傷もなく、
電車がはね飛ばしたような形跡はない。

子どもの悪戯とも考えにくい。

カラスの仕業と考える母の推理も、
うなずけるのである。

執拗に追い払う母に対する嫌がらせ?

あるいは、
単にからかわれているだけか。

いずれにせよ、
もし頭の上からこの石が落ちてきて当たったら、
怪我では済まないかもしれない、、、

この緊迫の事態に、
まもなく73歳の母、
さぁどうする?

●石の写真を撮っておかなかったのが悔やまれる●法相の「答弁二つでいい」発言。官房長官の「自衛隊は暴力装置」発言。どちらも本当のことなのにね(笑)

2010年11月18日木曜日

宝物

うちの部署に来たばかりの若い人が、
仕事を覚えるのに悪戦苦闘している。

ぼくと、
その若い人とのやり取りである。

「今日もいろいろ覚えなきゃならない事があったなぁ」

「はぁ」

「毎日掘ればザクザク宝物が出てくるみたいで楽しいやろ」

「はぁ」

「掘っても掘っても何にも出てこなくなったら辛いで」

「はぁ」

こんな会話をしながら(会話になってないが)、
「そうだな」と我ながら自分に感心した。

新しく覚えなければならないことや、
解決しなきゃならない課題や、
そういう物事を、
自分を苦しめる「厄介」ととらえるか、
自分を楽しませてくれる「宝物」ととらえるか。

たったそれだけのイメージの持ちようだけで、
鬱陶しい仕事やクリアできない課題も、
楽しい「宝探し」になる。

人生の出来事のたぶん9割は、
考え方次第ではなかろうか?

本当は鉛でも、
その人が「金」だと思えば「金」なんだ。

苦しいことや辛いことも、
楽しいと思うのは、
流行りの言葉で言えば「精神衛生的エコ」だ。

そういえばぼくは二度寝が大好きなのだが、
その時布団の中で、
「あぁ今おれって地球で一番幸せ」って心で唱える。

そうすれば、
同じ二度寝でも、
うんと心地よく感じられるのだ。

自分の中の、
秘かな宝探しに。

●ちなみに、若い人の「はぁ」は3つともニュアンスが違います。その辺も御想像下さい。

2010年11月17日水曜日

杞憂

先日テレビで、
「ジェイソンvsフレディ」って映画をやってた。

ホラー映画ってあんまり得意分野じゃないけど、
こういうの好きな人って、
きっとまともに怖がって見てるんじゃないと思う。

子どもだったら泣きだしそうな映像を、
大人なら「楽しめ」ちゃうのは、
「こんなことは映画の中だけ」って知っているからに違いない。

ところで。

裁判員裁判で初の「死刑」判決が出された。

2人を殺害し、
そのうち一人は生きたまま電動のこぎりで首を切断するという残忍さ。

初犯でなおかつ改悛の情が見えるものの、
極刑致し方なしとなったという。

ぼくは死刑反対の立場なので、
当然のことながらこの判決にも反対なんだけれど、
裁判員が悩みぬいた結論であろうことは理解できる。

自分たちの出した判決で、
人が一人殺される。

この重荷を彼ら裁判員は一生負わねばならないのだ。
裁判官が被告に控訴を勧めたというのも、
裁判員の重荷を少しでも軽くしようとしてのものだったと思われる。

ぼくが死刑に反対なのは、
あらためて書くけれど、
人が自由にできる命は自分のものだけだ、
という考え方による。

だからたとえ何人の合議であろうと、
0×0=0であるように、
人が他人を殺すことはあってはならない。

しかし、
ぼくの立場だと、
被告を精神的苦痛にさらし、
自殺に追い込む行為は許されることになる。

それはかえって非人間的なのかもしれない。

そう、
「死刑反対」っていうと、
すぐに「人道的」と思われがちだけど、
あながちそうでもない、
ということだ。

再び、
ところで。

この判決のニュースを見た母が、
ぼくに真顔でこう言う。

「あんた、夜、出かける時はちゃんと鍵かてな」

「は?」

「電動のこぎりで首切られるやなんて、、、怖い」

鍵は注意しますけど、
あなたはそんな心配はしなくていいような、
そんな気もするんですけど、、、

どうでしょう?

●NHK「スタパ」に脚本家の大石静が出ていた。とっても「潔い」人だということを知った。「これ見て人生の得をした」って思うほど、最近出色のスタパだった。

2010年11月16日火曜日

解決

去年まで自由に受けられた会社のインフルエンザ予防接種が、
何と今年から予約制になり、
面倒くさいなぁとグズグズしていたら、
もう11月も半ばじゃないか。

今日たまたま時間があったので、
医務室に電話してみると、
「ちょうど一人分空いているからすぐ来てください」と、
ラッキーな返事。

これで今年も大丈夫!

んで、
帰宅の途について自転車置き場に行くと、
後輪の空気が完全に抜けている(泣)。

馴染みの自転車屋に持っていくと、
明らかにパンクしていて、
「もう寿命だからタイヤとチューブを一緒に交換した方がいい」とのこと。

見ると確かに随分すりへって溝もなくなっている。
言われるままに交換を終える。

そこでたまたま、
自転車の鍵のスペアを注文できることを知る。

計3本あった鍵が、
いつの間にか紛失して、
今最後の1本で鍵ごとかえるしかないと思っていたのだ。

安上がりで済むことになり、
大ラッキー(笑)

些細な事ながら、
いくつかの予期せぬことが判明し、
それがまた歯車がかみ合うように解決して、
とてもハッピーな気持ち。

こんな日は年に1度ぐらいじゃなかろうか?

で、
家に帰って相撲中継を見ていると、
まさかの白鵬連勝ストップ!

心技体のうち、
「心」に一番自身があるそうなのに、
なんであんな感情的な相撲とっちゃったんだろう?

白鵬自身「スキがあった」って言ってたけど、
見ているぼくにも「絶対勝つ」って、
スキだらけだったような気もする。

いい教訓だ。

ハッピーに浮かれることなく、
風邪で寝込まない記録の更新を続けようっと♪

2010年11月15日月曜日

到来

itunesで映画のレンタルが始まった。

「新し物好き」として、
これは見逃せない。

早速試してみた。

始まったばかりでラインアップは少ないものの、
これまで、
DVDレンタルしてた映画が、
音楽をダウンロードする感覚で見られるなんて、
しかも、
ipadで持ち運び自由だなんて、
ちょっと夢のよう。

記念すべき最初に借りたのはこれ(↓)














山田洋次監督の「おとうと」。

吉永小百合と笑福亭鶴瓶の競演だ。

映画館で見たかったのだけど、
何となく見逃していた。

吉永小百合は、
若くして夫を亡くし、
女手ひとつで娘を育て上げるという、
優等生役。

一方、
鶴瓶演じるおとうとは、
出来損ないのアル中。

吉永小百合の娘(蒼井優)、
つまり「めい」の結婚式に出て酒を飲み、
披露宴を滅茶苦茶にしちゃうという出だしである。

いやぁ、
冷や汗ものの展開、、、

時代の最新をいくipadで、
最初に観るには不似合いかもしれないけど、
「ぼく的」には、
非常にタイムリーというか、
象徴的というか、
我ながら出来過ぎ。。。

それはともかく、
ipadでの初視聴、
画質はきれいし、
これは使えると思う。

ただ、
ダウンロードに時間がかかりすぎ。

4ギガの映画一本で、
4時間ぐらいだろうか。

とても気軽にダウンロードして、
というわけにはいかない。
前の晩ぐらいからの準備が必要だ。

ただ何よりも、
「貸し出し中」がないというメリットは大きい。

映画もDLする時代。
それがついにやってきた感がある。

●一生忘れないと思う●ペンギンさん、ハッピーバースデー!

2010年11月14日日曜日

対談

「響きあう脳と身体」で、
古武術家の甲野善紀氏は、
武術というものを言葉で教えることのナンセンスさを、
繰り返し繰り返し述べる。

たとえば昔の武術書に、

「雲にしるしのごとく」
あるいは、
「剣去りて舷を刻むに似たり」
という言葉があるそうだ。

前者は、
流れゆ雲に印をつけることで、
後者は、
動く船から剣を落とした時、
「ここで落とした」と、
船べりを刻んで印をつけることなんだとか。

要するに、
武術を言葉で説明するのは、
それと同じほど馬鹿げているということらしい。

なるほどな譬えだ。

とはいえ、
そういう武術書があるぐらいだから、
人は昔からやはり、
何かを知りたいから、
手っ取り早く言葉で説明して欲しいわけである。

だから、
昔の武術家も嫌々ながら、
そういう「入門書」みたいなものを書いたのだろうが、
そのうちに、
言葉で説明できないものは「非科学的」みたい冷遇される、
本末転倒のような状況が起きてくる。

その流れの端に現代がある。

武術に限らず、
言葉で説明できることなど、
森羅万象のほんの一粒の砂程度である。

そういう言葉の限界をわきまえないと、
逆に危険でさえある。

ところで最近気付いたのだが、
ぼくは対談本が好きだ。

できるだけ編集なしの、
「えー」とか、
「だから、あのぉ」とか、
そういうところまできっちり拾った、
取材テープの書き起こしみたいなのがいい。

話者の息遣いまで伝わるような。

それとは反対に、
ぼくは翻訳本が苦手だ。

作者の息遣い(筆遣い)が感じられないからだと思う。

といっても、
原語で読めないんだから、
ぼくの責任なのだけど、、、

●高校時代の同級生のピアニストが、来春からイタリアに渡るそうだ。かなり驚き、とてもさみしく、ひどくうらやましい。

2010年11月13日土曜日

本題

尖閣ビデオ流出について、
相変わらず報道合戦が続いている。

非常に皮肉だと思うのは、
「○○であることが捜査関係者への取材で明らかになりました」って類の報道。

これって、
その捜査関係者もまた、
守秘義務違反を犯しているということなのだから。

だから、
件の海上保安官を逮捕するなら、
捜査情報をマスコミにリークした奴らも、
全員逮捕しなければならなくなる。

不毛だ。

以上は本日の余談。

夜帰宅すると、
母がテレビを見ていて、
いきなり「渡辺陽一」と画面を指差す。

流行りの戦場カメラマンだ。

驚いた。

名前を間違えずに言えたことに。

こういうケースで、
母はほぼ100%の確率で、
「わたなべそういち」とか、
「わたなべこういち」とか、
微妙に一文字だけ間違えるのだ。

ゆーっくーりーとー話すー彼のことー、
母はー好感をー抱いたよーですー(笑)。

ところで、
先日元町を徘徊した時、
海文堂にも久し振りに立ち寄り、
文庫本を一冊買った。

















「響き合う脳と身体」(新潮文庫)。

古武術家の甲野善紀氏と、
脳科学者の茂木健一郎氏の対談本だ。

これがめちゃくちゃ面白い。

「型」についての甲野氏の発言。

何でも言葉で整理できるレベルでマニュアル化して教えてしまうと、どうしてもマニュアルで説明せきるようなレベルまでしか技術は高まらないんじゃないでしょうか。最初はぎこちなかったけどスムーズにやれるようになった、という次元での成長はあっても、その殻を破って、質的に違う世界に成長することはできない。

その後でこう言いきる。

小さな成功を完全に否定しないと見えてこない世界がある。  

ほんの一部分だけど、
ここだけでも十分に価値はある。

400円。

以上が本代、
いや本題。  

●もちろん、ここだけ読んだんじゃわかんないだろうから、興味があったら、本を読んでみてくださいネ。







2010年11月12日金曜日

初心

AKB48の新曲「Biginner」の売り上げが、
100万枚突破したという。

秋川雅史「千の風になって」以来3年2カ月ぶりの快挙なんだとか。

「ミリオン」連発だった時代は、
すっかり過去の出来事らしい。

にしても、
AKB48って、
いつの間にかビッグになったよなぁ、、、

あんまり見たことないけど。

ところで今日の話題は、
同じ「Biginner」でも、
スピッツの方。

最近ずーっと聞いているアルバム「とげまる」の、
冒頭を飾るこの曲は、
先日のNHK「SONGS」に出てた彼らの弁によると、
「いつまでも初心を忘れないように」との思いを込めたという。

ビギナー(詞、曲 草野正宗)


未来からの 無邪気なメッセージ 少なくなったなあ
あいまいじゃない 優しさも 記憶に遠く


だけど追いかける 君に届くまで
慣れないフォームで走りつづけるよ
霞む視界に目を凝らせ


存在さえも 忘れられて 夕闇みたいな
暗い街に 火をともす ロウソクがあったよ


だから追いかける 君に届くまで
ビギナーのまま 動きつづけるよ
冷たい風を吸いこんで今日も


同じこと叫ぶ 理想家の覚悟
つまずいた後のすり傷の痛み
懲りずに憧れ 練り上げた嘘が
いつかは形を持つと信じている


幼い頃の魔法 心で唱えたら
安らげることもあるけど


だけど追いかける 君に届くまで
慣れないフォームで走りつづけるよ
霞む視界に目を凝らせ

そうだ、
30歳は30代の初心者で、
40歳になったらまた40代の初心者。
そうやって、
ずっと人はそれぞれの年代で、
人生の初心者であり続ける。

そこんとこ間違えないようにしないとね。

「練り上げた嘘」はいただけないけど、
「嘘からでたまこと」とも言うし。

40代が「不惑」というのも、
ぼくが「歌手」だというのも、
「練り上げた嘘」みたいなもんだ(笑)

●ところで、年内でアーティスト活動停止する宇多田ヒカルが自分のPV26曲をYouTubeで公開してる。作成者はhikki。こちらは流出じゃないですよ●ひっさしぶりに元町を徘徊。jamjam、やっぱいい感じ♪

2010年11月11日木曜日

相性

テレビの話をしていてフト気づいたのだが、
ぼくは生まれてこの方、
テレビなるものは1度しか買ったことがない。

大学生の時、
3万円ぐらいのシャープのやつを、
しかも生協ローンで(笑)

それはかなり丈夫で、
5回以上の引っ越しにも耐え、
社会人になってからもずっと使ってた。

その次のが実は今のヤツで、
もともとは実家が購入したパナソニックのヤツを、
ぼくが10年ほど前に略奪したのだ。

テレビ横に張ってあるシールを見ると、
「91年製品」とある。

これもまた震災や、
ぼくによる略奪や、
数回の引っ越しに耐え、
21世紀の今日まで20年近く頑張ってくれた。

ちょっと感慨深い。

考えてみれば、
ぼくはある領域においては、
結構「物持ち」がよい方だ。

たとえば車。

これまで3台買ったけど、
最初のは中古の軽四で、
3台目は1年ほどで手放したから、
実質、
ぼくの「マイカーライフ」は2台目の、
スカイラインGTSしかないことになる。

あるいは自転車。

姉やいとこのお下がりばかり乗っていて、
自分用に買った「新車」は、
確か3台ぐらいだと思う。

アラフィフにしてこの台数は、
少なめじゃなかろうか。

だからどうってことないのであるが。

ぼくの下を足早に過ぎ去っていく物や、
何となく滞在しつづける物や、
それって、
事前には予測のつかない、
相性みたいなもんなんだろうなぁ。

でも実際、
この年齢になると、
色んな物を買う時に、
「これが生涯最後かも」なんて、
ちょっと肩に力が入るもんだよ。

でも、
そういうのに限って、
すぐに去って行っちゃうんだな。

これが(笑)

●尖閣ビデオ流出、思わぬところで神戸に飛び火してきて驚いたぁ。もうちょっと賢くやれなかったのかなぁ?秘かに応援してるんだけど、、、

2010年11月10日水曜日

直視

少し前が、
ジョン・レノンの誕生日で、
来月には命日が訪れる。

ということは、
毎年この時期は、
ジョンの歌が街に流れ続ける。

イマジン。

理想をイメージすることは、
とっても大切なことだ。

戦争のない世界。
宗教のない世界。

でも、
イメージできれば、
即実行できるわけではないということは、
大人なら誰でも知っている。

空を飛ぶイメージができるからって、
本当に飛べるわけない。

別の角度からみても、
たとえば、
丸い地球を思い浮かべることはできても、
紙に描こうとすると、
いびつになる。

自分の体をイメージ通りに動かすことさえ、
天才以外にはままならない。

でも人は、
きっとこういう風に自分は体を動かしていると、
勝手に錯覚して納得する。

いや、
錯覚することで、
人はかろうじて生きていられるというか。

現実を直視するというのは、
大なり小なり「拷問」だ。

できれば避けて通りたい。

でも、
その拷問に耐えて、
何度も何度も自分の真実の姿を焼きつけ、
修正し、
また見返す、
その苦痛の上にしか、
本当の意味での矯正はなされない。

先日のプロフェッショナルは北島康介だったけど、
彼なんかは、
イメージと身体感覚を一致させる天才なんだろう。

スポーツもそうだけど、
歌うことも同じだ。

いくらこういう風に歌おうと、
イメージを膨らませても、
結果は全然違うことがある、
というよりほとんど。

録音機は残酷だよ。

その時の歌唱を、
鏡のように正確に映し出す。

それを聞くことに耐えて耐えて、
恥の上塗りを何度も繰り返すことでしか、
上達はありえない。

それ以外に、
イメージに近づく道はない。

ほかのことには目をつぶっても、
ここだけは絶対に目をそらすまい♪

2010年11月9日火曜日

倹約

だいぶん前のことになるけれど、
主婦は1円だけ安い物を買うために、
どれぐらいの距離まで頑張って移動できるか、
みたいなアンケートの結果を読んだ。

記憶がぜんぜんあやふやなんだけど、
確か「500メートル」だったような気がする。

たぶん、
読んだ時「えぇっ」と驚いたはずだから、
それぐらいだったと思う。

500メートルって、
自転車でも5分はかかるでしょ。

その時間を割いてでも「1円」をとるのか。

ま、
時間を金に換算すること自体が間違っているのかもしれない。

その5分がその人にとって楽しいものであれば、
たとえ1円のためであったとしても、
それは充実した価値ある5分だろうし。

素敵な人と、
ジェットコースターを3時間待って乗る、
その3時間は無駄でも何でもない。

でも「1円」の倹約のための5分は、
やっぱりぼくには無駄にしか思えない。

世の中の主婦のみなさんを敵に回したかな?

もちろんこれは、
ぼくが時間を有意義に使っているということでは全くない。

事実はその真逆といってもいい。

他人にとっては無意味な、
自分でも「こんなことしてていいのかよぉ」って突っ込みたくなるような、
無駄の塊のような時間の使い方をしていると思う。

要は何のためであれ、
自分の時間はできるだけ売り渡したくない、
っていう変な倹約精神の話。

いやいや、
なんでそんなことを思ったかというと、
今日またヨドバシに寄ったんだけど、
テレビの配送の順番待ちが120人ぐらいになってて、
とっても驚いたことが原因。

エコポイントが今月一杯で半分になるということが効いているのか、
平日にもかかわらず、
テレビ売り場だけは相変わらず、
バーゲンセールのような賑わい。

主婦とおぼしきおばちゃんは、
値段と型番をメモってるし、
若い女の子は携帯片手に何やら相談してるし、、、

とにかくすごい熱気なのだ。

そりゃそうだよな。

ぼくがそろそろ買い替えなきゃって思うぐらいだもの。

でもなぁ、
120人も待つ気力も体力もない。

またもハァとため息をついて、
CD-Rを買って帰りました。

そんなことやってるのが一番の時間の無駄?

そうかもしれないな。
でも今日のネタができから、
まぁいいや。

転んでもタダでは起きない。

●やっぱ通販にしよっと。

2010年11月8日月曜日

延長

プロ野球日本シリーズは、
ロッテが4勝2敗1引き分けで中日を下し、
5年ぶりの日本一を達成して閉幕した。

プレーオフ制度がスタートしてから、
シーズン3位チームが日本一になったのは初めてで、
まさしく「究極の下剋上」の完成だ。

特に昨日と今日の2戦は、
どちらも延長戦にもつれこむ展開で、
先が読めず、
高校野球みたいに、
ハラハラドキドキさせられた。

間違いなく印象に残る熱戦だった。

でも、
この延長について、
テレビ解説の江本孟紀氏が、
「両チームとも決めきれないだけ。要するに野球が下手ということ」
と一刀両断していて、
それはなるほど一理あると思わざるを得なかった。

肝心なところでのエラーやバントミスが、
両チームとも結構あったし、
「プロ野球」のレベルで評価すれば、
決して褒められた試合ではなかったかもしれないナ。

西村ロッテの「和」の野球も、
オレ竜「実力主義」野球も、
まだまだ発展途上ということか。

劇的なシリーズに水を差すようだけど、
そういう見方を知っておくことは重要だ。

MVPはロッテの今江敏晃選手だったけど、
ぼくの中で一番印象に残った選手、
MIPは、
中日の中継ぎエース浅尾拓也投手。














可愛い顔してるのに、
投げる球は強烈。
でも最後の2戦、
彼が打たれたことが、
シリーズの明暗を分けた。

その「力尽きた」感がまた、
高校野球の悲運のエースっぽくて、、、

2010年11月7日日曜日

旧式

いやぁ忙しかったっす。

昨日「クランクアップ」なんて言葉を使ったので、
映画に例えると、
自分の出番は確かに終わったのだけど、
「ちょっとエキストラで出てくれる」って頼まれ、
ホイホイ引き受けたら、
フルマラソンを走るその他大勢のランナーの一人だった、
みたいな。。。

自分の出番より疲れたゼ(泣)

でも、
そのお陰で、
普段あんまり目にしない若い人の仕事ぶりを見ることができた。

いやぁ彼らは「手が早い」。

って言っても、
暴力的だとか、
物を盗むとか、
そんな意味ではもちろんなくて、
パソコンの扱いが速い。

こういっちゃなんだが、
ぼくは年齢の割には「メカ的」なものに強いつもりだけど、
若い人のは別次元。

ぼくがよっこらしょとやる操作なんか、
目にも止まらぬ速さでサクサク。

超速。

見ているだけでほれぼれした。

彼らは最新式のハイテクで、
ぼくはもうローテクなんだなぁって思った。

だから、
実際ヘトヘトになったんだけど、
結局彼らの足を引っ張っただけだったのでは?
と思った次第。

旧式は消え去るのみですな、
こりゃ。

●出社前にヨドバシに寄ったら、ラッシュ時のホームみたいに混んでて、バーゲンセールの衣類に群がるように電化製品にたかっていた。気分が悪くなって、そそくさと逃げ出した。世の中本当に不景気なの?●新たにマレーシアの読者ゲット!

2010年11月6日土曜日

指針

もう先月のことになるけど、
龍馬伝がクランクアップした。

最後に撮影した場面は、
龍馬が暗殺される場面ではなく、
明日放送される「龍馬の休日」で、
弥太郎と龍馬が最後に絡むシーンだとか。

その回も含め、
龍馬伝も残すところ4回。
実は大河ドラマを観通すのは、
これが初めてなんだよなぁ。

それはそうと、
ぼくの仕事についても、
先日ひとつのクランクアップがあった。

とあるプロジェクトというか、
年間通した仕事の中で、
ぼくの受け持ち部分が終了したのだ。

だれも花束はくれなかったけど、
ぼくは心の中で小さくガッツポーズしたね(笑)。

致命的ともいえるミスもあった。
でも、
なんとか立て直して終えることができたのには、
この龍馬伝は間違いなく一役買っている。

失敗しようが、
はいつくばろうが、
とにかく前に進むしかないんだよ。

ドラマの龍馬は4週間後、
志半ばで殺されるけど、
ぼくらだっていずれは死ぬ。

仕事と死がどう結びつくのかって不思議?

でも今のぼくは、
日常と「死」を切り離せない。
ネガティブな意味じゃなくて、
いつも、
「今オレは死ぬかもしれない」と思う。

自分を問いただしている。

それでいいのか。

今のままでいいのか。

自分を叱咤激励してる。

吉田松陰、
高杉晋作。

この二人に出会えたのも、
龍馬伝のおかげだ。

彼らを思えば、
何だってできそうな、
いや、
やらねばならぬような、
沸き躍る感情に見舞われる。

残る人生の指針を与えられた思いだ。

●野間文芸新人賞に柴崎友香「寝ても覚めても」●尖閣ビデオ。案の定蜂の巣をつついた騒ぎ。でも、見て見てって。大したことないから。ホント。ヨッパライ船長の暴走だって。

2010年11月5日金曜日

流出

尖閣諸島沖で起きた、
中国漁船の衝突事故。

その映像の全編なるものがYouTubeにアップされていて、
大ニュースになっている。











6分割されているらしくて、
そのうちの「4」がこちら→(削除されちゃったね)


もしこれが本物だとしたら、
といっても、
99%本物だろうが、
「何でこれを非公開にするの?」と思う。

衝突は2分18秒ごろ。

東西南北もはっきりしない海上の事故なので、
どっちに非があるかを判断するのは適当ではないけど、
映像で見る限り、
先行する海保の巡視船の左後方から、
漁船が斜めに「追突」してきたように感じる。

いずれにせよ、
「物損事故」レベル。
「シーシェパート」の時の方が、
もっとひどかったんじゃないかな。

なのに同じ出来事でも、
最初から明らかにするのと、
隠した後にバレるのとでは、
意味合いが天と地ほど違ってくる。

この映像も、
最初から公開してりゃ、
「へぇ~」で終わりじゃなかったか。

今後どうせ政治家らは、
「流出元」探しにやっきになるんだろうが、
そんなことより、
この映像を国民の前から隠した真意を知りたいネ。

大海原でオンボロ漁船がコツンと当たった事が、
こんな国家的大問題になるなんて、、、

つくづく、
「隠す」のはよくないと思う。

●ぼく的には、ビデオを回している海保職員(?)が42秒ごろ、「こういう風にナレーションを入れながら撮影すると、後で分かりやすくなります」って言う部分が笑えた●投稿者のsengokuって、、、仙石?●写真はasahi.comより●ということで、今日は休養!

2010年11月4日木曜日

時迷

女優の片桐はいりが、
NHKの小学生向け教育番組に出ているというので、
録画して見てみた。

「時々迷々」と書いて、
「ときどきまよまよ」と読む。

15分の、
まぁ道徳ドラマなのだが、
最初に見た回はとってもヘヴィーだった。

ストーリーはこんな具合。

小学校低学年の男子が、
缶けりの最中、
自分が幼稚園児だった時に遊んでくれた、
今は中学生のお兄さんと久し振りに再会する。

お兄さんは優しい人で、
「またうちにおいでよ」と少年に言い残し、
飼い犬と散歩に出かける。

その夜。

少年の家に電話がかかってくる。
あのお兄さんが散歩の途中、
心臓発作で死んだという知らせだった。

通夜でお兄さんの遺影を見て、
少年はショックを受けるが、
お兄さんが散歩させていた犬を譲り受け、
自分で育てることにする。

ところが犬は食欲がないばかりか吐血する。
病院に連れて行き「胃潰瘍(!)」とわかり、
投薬治療で元気になる。

そんなある日、
少年が犬を自転車で散歩させていると、
犬が突然走りだし、
追いかけている最中、
車にひき逃げされるが、
幸い軽傷で済む。

あの世から、
あのお兄さんが呼んでいるのではないかと、
怖くなった少年は、
犬をお兄さんの家に帰してしまう。

でも少年は悩む。

「本当にこれでいいのか?」

結局、
少年は再び犬を飼う決心をし、
母親に打ち明け、
母親も了解するーーー。

このストーリーを、
たった15分でやるんですよ。

昼ドラも真っ青の急展開に、
ぼくは正直驚いた。

毎回こんなヘヴィーなのかよぉ、
と思い、
別の回を見てみたら、
全然そんなことなくて、
ちょっと安心。

ちなみに、
最初の回の題名は「その目をさませ!」。

確かに目は覚めた。

●でも、小学生ぐらいの時の方が、「死」に対するイメージがつかめなくて、怖かったかも●イマドキの小学生でも缶けりってするのかなぁ?

2010年11月3日水曜日

食指

昨夜、
仕事の合間にテレビを見ていたら、
太平サブローが死ぬ前に食べたいのは、
「卵かけご飯」だと言っていた。

その流れで紹介されたのが、
「卵かけご飯専門店」。

「んなもんあるんか」と驚いたが、
これが本当。

ご主人の本業が、
米農家と養鶏なんだそうである。















あぁヤバい。

他人のブログの写真を見ただけで食指が動く。

ご飯に生卵と醤油だけ。
学生時代はホントよく食った。

このシンプルな味が美味いと思えるだけで、
日本人でよかった~って思う。

ぼくも最後の晩餐は、
「卵かけご飯」に一票。

でもこの話には「落ち」があって、
サブローが最終的に選んだのは、
この「但熊」じゃなくて、
どっか別のホテルの卵かけご飯だった(笑)。

ついでに、
もう過ぎちゃったけど、
10月30日は「卵かけご飯の日」なんだって!


●そうそう店名は「但熊」だった。

2010年11月2日火曜日

奇特












俳優を辞めて小説家を目指すと宣言した水嶋ヒロが、
処女作でいきなりポプラ社小説大賞を取った上、
賞金の2000万円は受け取りを辞退していた。

彼は6月に本名で応募したということで、
大賞決定後に編集者が会いに行って、
初めて「水嶋ヒロ」だと分かったそうだ。

「あくまで実力」ということらしい。

しかし、
こんな出来すぎた話、
コツコツ努力して毎日を生きている大人なら、
「絶対裏がある」と思うと思うのだが、
それって単なる凡人の「ひがみ」でしょうか?

天はそんなに簡単に、
二物も三物も与えるんでしょうか?

いやいや、
それはともかく。

先日このブログで初めて、
セッション参加を予告したところ、
奇特な読者が一人、
観覧を申し出てくれた!

こちらもまったく出来すぎ。

普段のセッションでも、
人前で歌うんだけど、
そういう「人前」と、
おこがましいが「ぼく目当て」の人前で歌うのとでは、
嫌が上にも気合いの次元が違ってくる。

セッションって、
本番と練習の中間ぐらいの位置づけなんだけど、
今日はかなり「本番」に近いモードだった。

果たして、
最初の2曲は自分でも出来すぎだったと思う。
席に戻ると、
彼女も満足そうな拍手で迎えてくれた。

捨てる神がいる。

拾う神がいる。

ぼくが歌うことで、
だれかが笑顔になってくれる。

こそばいほど気持ちが良い!

それはどんな大歌手でも同じだと思うし、
そうでなければ、
いくら上手であっても、
あんまり意味がないように思う。

「君の笑顔のためにぼくは歌うゼ♪」

これはカッコつけすぎ。

自分でサブいわ(笑)

●天満・じゃず家。ピアノは石川武司さん。達人だと思った●またいつか、セッション参加を予告しますね。とにかく「ありがとう」

2010年11月1日月曜日

鑑賞

親愛なる友人「ドン・ホセ」君が、
ブラスバンドの指揮をするというので、
観に行った。

















燕尾服が様になっているのである。

威風堂々というか、
貫禄充分というか、
包容力満点というか。

見ていて安心する。

ということは、
きっと演奏する方もそのはずだ。

これって、
ステージをする者にとって大切な素養だと思う。

演奏も、
もちろん良かったです♪

それから夜には、
今日公開された映画「SP野望篇」を観に行った。

TVドラマの方が結構好きだったから、
映画化と聞いて勢いで。

でも、
TVドラマをそのまま映画にしたような内容で、
はっきり言って期待はずれだった。

やっぱTVと映画は同じ映像媒体でも、
まったく違ったアプローチが必要なんだろう。

それから、
また香川照之が出てるし(笑)

この人、
ぼくが見る邦画には9割ぐらいの確率で出演している。

いい俳優だけど、
いささか食傷気味、、、

さらに「SP」には元々、
真木よう子が出てるから、
どうしても龍馬伝とかぶってくる。

さて、
その龍馬伝は「雨の逃亡者」。

蒼井優さようなら。
最高でした。

キリシタンであることがバレて、
逃げる長崎芸子「お元」を、
龍馬が助ける。

「みんなが笑って暮らせる国はどこにあるんですか」

と泣くシーンには、
こっちも泣いたよ。

お元の実像はよくわかっておらず、
ドラマ的には脚色しやすい役どころだった。

男を手玉にとるようなところがあるかと思うと、
「マリア様」を信じる無垢なとこともある。

そんな両面をよく演じていた。
この人も本当にいい女優だと思う。

と、
鑑賞三昧の一日也。

●駅前の商店街で、ハロウィーンがらみの子供向けイベント(スタンプラリー?)をやっていた。この奇妙な西洋祭りも、そろそろ本格的に上陸したようだ。セアカゴケグモみたいに。

遺志

30日は親父の13回忌だ。 あーそんなになるのか、 と言うのが率直な感想。 親父が亡くなる直前、 僕は酒を辞めた。 復職して最初のボーナスが出た日、 入院していた病院に行って報告した。 もう親父はかなり弱っていて、 ほとんど喋れなかった。 でも...