2010年11月30日火曜日

増長

携帯電話は元町にも自宅にもない。

仕方ない。

近所のドコモショップに連絡すると、
「ケータイ補償お届けサービス」とやらに、
ぼくは加入しているので、
5000円ほどで新品を手に入れられるという。

ラッキー。

ならばすぐにでもと、
前に使っていた携帯を持って(その分だけでもデータを移せると思って)、
ショップに向かう。

すると、
まず警察に盗難届を出してほしいという。

仕方ない。

近くの交番に向かった。

そこで盗難届の受理番号というのを控えて、
再びショップに戻る。

「も、もらって来ました受理番号」

そういうぼくに、
案内の女性がこう言った。

「携帯、ありましたよ」

「は?」

「お客様が交番に行かれた後、確認しましたら、警察からドコモの方にすでに連絡が入っておりました」

「は?」

そんなシステムになってるなんて、
ちっとも知らなかった。

「どこの警察ですか」

「西宮署です」

「は!」

頭の中に「?」が渦巻くが、
とりあえず西宮署に向かった。

署で「かくかくしかじか」説明すると、
おまわりさんは奥へ行き、
しばらくして手に何か持って戻ってきた。

「携帯電話とぉ、煙草とライターも落としませんでした?」

「!」

そ、
そういえばジッポーのライターが、
ここ数日見当たらなかったけど、、、

おまわりさんの手には、
確かに三点セットがそろっていた。

「一体これは、どこで拾われたんですか?」

と尋ねて告げられた場所は、
もろ、
自転車通勤の経路。

なんでそんなところに携帯と煙草とライターを落とすの?

受け取ったあとも、
しばらく考えて、
ようやく思い出した。

あの日朝、
自転車で駅に向かってたら、
道路工事の現場があって、
5センチぐらいの路上の段差にタイヤをとられ、
転びそうになったっけ。

「なんじゃこりゃ、危ないなぁ」と思いながら、
先を急いだあの時の衝撃で、
前カゴのバックから三点セットが飛び出したのだ。

それ以外考えられない。

ひょっとしたら、
後ろの人が声でもかけてくれたのかもしれないけど、
ぼくは音楽で聞こえなかった(のかもしれない)。

「いやはや」というべきか、
「やれやれ」というべきか、、、

携帯は落下の衝撃か、
少し傷ついていたけど、
そんなの問題じゃない。

帰宅してすぐ、
「ケータイデータお預かりサービス」に加入し、
携帯の「位置情報提供」をONにした。

泊まり明けでヘロヘロなところ、
予想外の展開で走りまくり、
しばし放心状態。

少し落ち着いて考えた。

こうやって人生がぼくを甘やかすと、
自分自身が増長しそうでコワイ、、、

●拾って下さった方はもとより、その他関係各位、ご心配をおかけしました。他山の石として、自衛してください●龍馬伝最終回ようやく見れた。かなり期待していた分、かなり落胆した。その件はまたいずれ。

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