2010年11月17日水曜日

杞憂

先日テレビで、
「ジェイソンvsフレディ」って映画をやってた。

ホラー映画ってあんまり得意分野じゃないけど、
こういうの好きな人って、
きっとまともに怖がって見てるんじゃないと思う。

子どもだったら泣きだしそうな映像を、
大人なら「楽しめ」ちゃうのは、
「こんなことは映画の中だけ」って知っているからに違いない。

ところで。

裁判員裁判で初の「死刑」判決が出された。

2人を殺害し、
そのうち一人は生きたまま電動のこぎりで首を切断するという残忍さ。

初犯でなおかつ改悛の情が見えるものの、
極刑致し方なしとなったという。

ぼくは死刑反対の立場なので、
当然のことながらこの判決にも反対なんだけれど、
裁判員が悩みぬいた結論であろうことは理解できる。

自分たちの出した判決で、
人が一人殺される。

この重荷を彼ら裁判員は一生負わねばならないのだ。
裁判官が被告に控訴を勧めたというのも、
裁判員の重荷を少しでも軽くしようとしてのものだったと思われる。

ぼくが死刑に反対なのは、
あらためて書くけれど、
人が自由にできる命は自分のものだけだ、
という考え方による。

だからたとえ何人の合議であろうと、
0×0=0であるように、
人が他人を殺すことはあってはならない。

しかし、
ぼくの立場だと、
被告を精神的苦痛にさらし、
自殺に追い込む行為は許されることになる。

それはかえって非人間的なのかもしれない。

そう、
「死刑反対」っていうと、
すぐに「人道的」と思われがちだけど、
あながちそうでもない、
ということだ。

再び、
ところで。

この判決のニュースを見た母が、
ぼくに真顔でこう言う。

「あんた、夜、出かける時はちゃんと鍵かてな」

「は?」

「電動のこぎりで首切られるやなんて、、、怖い」

鍵は注意しますけど、
あなたはそんな心配はしなくていいような、
そんな気もするんですけど、、、

どうでしょう?

●NHK「スタパ」に脚本家の大石静が出ていた。とっても「潔い」人だということを知った。「これ見て人生の得をした」って思うほど、最近出色のスタパだった。

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