2010年12月1日水曜日

大河

1年通して大河ドラマを見たのは、
「龍馬伝」が初めてだ。

1回も欠かさなかった。

つまり、
とっても面白かった、
で終わってもいいのだけれど、
やっぱり一言二言残しておきたくなるのが人情、
というか「オレ流」。

一言、
主役は坂本龍馬=福山雅治だけど、
主演は岩崎弥太郎=香川照之だった。

香川がいたからこそ、
後半失速気味のドラマが、
何とか最終回まで持ったのだと思う。

香川の演ずる岩崎弥太郎の造型は見事で、
他の出演者の演技の方向(テンション)を決定づけるほどだった。

にもかかわらず、
ドラマの失速度は、
目を覆いたくなるほどだった。

終盤なんかは、
それまでの「付き合い」がなければ、
とても見ていられなかった。

龍馬の実人生が盛り上がりを見せるほどに、
ドラマが失速したということは、
たぶん関係がある。

前にも書いたけど、
本来は史実に虚構を加え、
ドラマチックにしたかったはずが、
いつのころからか、
史実に引きずられ、
ついには史実に寄りかかってしまった。

あるいは寄りかからざるを得なかった。

全くの推測なのだが、
近代モノの難しさがこの辺にあるのでは?

つまり、
事実がはっきりしていることが多いが故に、
あるいは解釈が多岐にわたっているが故に、
色々外野の声が入ってきて、
フリーハンドが縛られちゃったみたいな。

視聴者(プラス会社内部)の声が、
糧(かて)ではなく枷(かせ)になってしまったのではあるまいか。

このあたりが、
全部作ってから公開する映画や、
単発ドラマと違うところだろう。

それとも、
大河ドラマって毎回こうなの?

初めて通して見たくらいで、
いっちょ前の事言うなってか、、、

要は、
「奔放」ってのは、
それほどにムツカシイのである。

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