2011年10月25日火曜日

世話

親が子どもを一人前に育てるのは、
動物の世界で共通している。

だが逆に、
子どもが年老いた親の面倒をみる動物は、
人間しかいないように思う。

たとえば、
足腰が弱った老ライオンに、
子ライオンがせっせと獲物を届ける、
みたいな話は聞いたことも見たこともない。

あらかじめ断わっておくけど、
何もそれが変だと言いたいのではない。

逆に人間を、
「親の面倒を子どもがみる動物」と定義してもいいだろう。

いい感じだね。

でもなぜ、
あまたの動物の中で人間だけが、
子どもが親の面倒をみるのであろうか?

非常にドライな言い方をすれば、
親には子どもを産んだ以上、
育てる責任がある。

種の保存という観点からも、
そこははずせない。

子どもから見た場合、
育ててもらった恩ということになるかもしれないが、
じゃあ人間以外の動物は恩知らずということなのだろうか?

また、
こんな風にも考えられる。

普通一人前になるまで20年そこそこだとして、
親が平均寿命まで生きると仮定すると、
20年をはるかに超える期間、
親の面倒をみなければならない。

世話になる期間より、
世話をする期間が圧倒的に長い。
これはちと変ではないか?

思うに、
人間は長生きになりすぎたのではあるまいか。

またまた釈明するけど、
長生きすることは結構なことです。

でもきっと、
度が過ぎつつあるんじゃないですかな。

少子高齢化がますます進んで、
年金支給開始年齢が80歳ぐらいになったら、
「何で若い世代が年寄りの面倒見なきゃいけんねぇんだよ」って、
本気で言いだす人が出てきそうな、
そんな気がする。

だから今のうちから、
しっかり理論武装しましょ。

なんで子どもは親の面倒をみなければならないのか。

●そしてぼくには、世話になる子どももいない。おーまいがっと。

遺志

30日は親父の13回忌だ。 あーそんなになるのか、 と言うのが率直な感想。 親父が亡くなる直前、 僕は酒を辞めた。 復職して最初のボーナスが出た日、 入院していた病院に行って報告した。 もう親父はかなり弱っていて、 ほとんど喋れなかった。 でも...