2011年12月6日火曜日

過程

一般的にはサヴァン症候群の一例として知られているけれど、
一度読んだ本のページを、
写真のように「記憶」してしまう、
そんな能力を持った人が世の中にはいるらしい。

先日参加した保坂和志の集まりでは、
荒俣宏がそうだと言っていた。

具体的に自分のこととしてイメージはできないけど、
まず心配になるのが脳の記憶容量。

自分が読んだありとあらゆるページを記憶してしまって、
もう容量一杯です、
なんてならないのかな?

まぁ、
ぼくが考えるより、
脳はずっとすごいんだろう。

ま、
とにかくだ、
そういう人は一見して変人に見えるという、
こちらには思い込みがあるけど、
案外、
普通にしてる人に、
実はそんな能力があって、
ただその人は隠しているだけかもしれない、
なんて想像してみる。

ほかにも、
他人の心が読めるとか、
そんなことが出来る人は、
もし普通の社会生活をしたいなら、
自分の特殊能力のことは黙っていて、
秘かに生かす道を選ぶだろう。

世間で占い師とか超能力者と名乗っている人より、
本当にすごい能力の人は、
それを隠しているに違いない。

能ある鷹は爪を隠す。

イエス。

でも、
そういう人が幸せかといえば、
必ずしもそうではあるまい。

例えば、
突然変異で異常に足が速くて、
努力もせずに100メートルで優勝しまくっても、
きっと楽しくないはずだ。

ゆえに、
凡人であるぼくは、
凡人であることを嬉しく思う。

出来ない事がたくさんあるということは、
出来るようになる過程を楽しめるということで、
それは素敵なことだ。

実際、
人生の喜びの大半は、
その過程にある。

年末ジャンボが売り出されているけど、
買ってから結果を知るまでが楽しい、
それに似ている。

人生にしても、
宝くじにしても、
結局はずれる(笑)。

当たるかもしれない、
そう思っていられる間が、
人生の、
そして宝くじの醍醐味なのだよ。

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