2011年12月25日日曜日

探偵

仕事から深夜帰宅すると、
「明石家サンタ」がまだやっていた。

去年も一昨年も、
ぼくは一人でこの番組を見てる。

一人きりのクリスマスを、
「シングルベル」と言うのだと、
先日ラジオで知った。

座布団一枚。

それはともかく。

今年一番売れた本というので、
遅まきながら「謎解きはディナーのあとで」(東川篤哉著、小学館)。

大富豪の礼譲が刑事という設定で、
彼女の執事が難事件をいとも簡単に解決するという、
短編推理小説集(?)。

数年にわたって各種媒体に書かれたものに、
書き下ろしを付け加えたものだけど、
最初のころの作品が面白い。

礼譲刑事が殺人事件を捜査するけど、
さっぱり犯人がわからない。

帰宅してディナーのあと、
事件の顛末を執事に愚痴ると、
執事が、
彼女のその話だけであっさり犯人を言い当てる、
という基本パターンがいい。

座布団一枚って感じ。

それに比べ、
書き下ろしの方は、
装飾過剰というか、
当初のシンプルさがなくなって、
ついには執事が現場に出向く、
というか巻き込まれる。

現場にいない人が推理だけで解決する、
そこが肝なのに、
これでは台無しである。

ちなみに、
このパターンの推理小説って、
調べてみたら、
「安楽椅子探偵」っていうんジャンルなんだって。

へぇ〜。

座布団一枚。

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