仕事から深夜帰宅すると、
「明石家サンタ」がまだやっていた。
去年も一昨年も、
ぼくは一人でこの番組を見てる。
一人きりのクリスマスを、
「シングルベル」と言うのだと、
先日ラジオで知った。
座布団一枚。
それはともかく。
今年一番売れた本というので、
遅まきながら「謎解きはディナーのあとで」(東川篤哉著、小学館)。
大富豪の礼譲が刑事という設定で、
彼女の執事が難事件をいとも簡単に解決するという、
短編推理小説集(?)。
数年にわたって各種媒体に書かれたものに、
書き下ろしを付け加えたものだけど、
最初のころの作品が面白い。
礼譲刑事が殺人事件を捜査するけど、
さっぱり犯人がわからない。
帰宅してディナーのあと、
事件の顛末を執事に愚痴ると、
執事が、
彼女のその話だけであっさり犯人を言い当てる、
という基本パターンがいい。
座布団一枚って感じ。
それに比べ、
書き下ろしの方は、
装飾過剰というか、
当初のシンプルさがなくなって、
ついには執事が現場に出向く、
というか巻き込まれる。
現場にいない人が推理だけで解決する、
そこが肝なのに、
これでは台無しである。
ちなみに、
このパターンの推理小説って、
調べてみたら、
「安楽椅子探偵」っていうんジャンルなんだって。
へぇ〜。
座布団一枚。
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