2011年12月15日木曜日

封印

帰りのタクシーで相乗りになった後輩の女性。

「家政婦のミタ」を初回から見ているというので、
かねてからの疑問をぶつけてみた。

不倫が原因で妻に自殺された男を、
どうして周囲は許せるのか?

前に同期の女性にも同じ質問をしたのだが、
答えは同じだった。

曰く、
よくわからないけど、
自殺した女性の妹が男を好きになるのは理解できない。

ぼくとしては、
子どもや妹は百歩譲っても、
女性の父親(平泉成が演じている」は、
不思議でしょうがない。

普通なら、
というかぼくなら、
ぶっ殺してやりたいと、
一生思い続けると思うのだが、、、

それはさておき。

封印していた人間の感情を、
少しずつ取り戻す、
というか表面に出つつあるミタ。

人間的になればなるほど、
二度と戻ってこない幸せだったころの思い出が、
フラッシュバックしてうずくまる姿が痛々しい。

私のことはほおっておいてください。

ミタの叫びは本音だと思う。

死んだ夫と息子や、
家族への罪悪感というより、
あんな辛い思いをするぐらいなら、
幸せなど二度といらないって感じじゃないだろうか?

それと、
自分にはもうないと思っていた、
人を愛する感情が、
実は残っていたことを知って怖いのだろう。

確かにミタは可哀想なんだけど、
少なくとも一時期は幸せだったわけだ。

一度もそんな幸せを味わたことのない人も、
世の中には沢山いる。

だから、
ミタを必死に笑わせようとするのは、
酷なようにも思えるのだ。

かさぶたははがさず、
そっとしておいてやれよって。

それでも最後にミタが、
笑顔を見せることはあるんだろうか?

ぼくはですねぇ、
「ない」方に賭けてもいい。

100円ぐらい(笑)

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